食卓はもちろん、おにぎりなどの具材としても長年愛され続けている「シーチキン」にこの夏、新しい「魚」を使った商品が仲間入りする。

ブリが原料の「シーチキンEvery(エブリ)」だ。

(出典:はごろもフーズ)
(出典:はごろもフーズ)
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はごろもフーズ(静岡市)によると、「シーチキンEvery」は定番の油漬けタイプと、オイル不使用タイプの2種類があり、8月21日から全国で発売される。どちらも内容量は70グラムで235円(税抜)となっている。

シーチキンEvery油漬 盛り付け例(出典:はごろもフーズ)
シーチキンEvery油漬 盛り付け例(出典:はごろもフーズ)

これまでシーチキンの原料は、「ビンナガマグロ」「キハダマグロ」「カツオ」の3種類が使われていたそうだ。

シーチキンが誕生した1958年当時はビンナガマグロが使われており、その味が鳥肉に似ているとして、“海の鶏肉=シーチキン”と名付けたという。その後、1976年にはカツオが、1981年にはキハダマグロが原料に加わった。

現在発売されているシーチキンファンシーはビンナガマグロ、シーチキンマイルドはカツオ、シーチキンLはキハダマグロが使われている。

同社によると、近年はこれらの漁獲量が減少していることや、世界的な需要の高まりなどで調達が難しくなっており、安定的に「シーチキン」を供給するため「シーチキンEvery」の発売に至ったという。

新たに原料となるブリは、マグロやカツオと同じように、たんぱく質・DHA・EPAが豊富で、「何よりおいしく日本人に人気のある魚」だと説明している。

オイル不使用シーチキンEvery 盛り付け例(出典:はごろもフーズ)
オイル不使用シーチキンEvery 盛り付け例(出典:はごろもフーズ)

新しい魚種を増やすのは1981年以来の42年ぶりとなるが、なぜこの期間、原料の魚種を増やさなかったのだろうか?そして、「シーチキンEvery」という名前は「ブリ」のダジャレなのだろうか? 担当者に聞いてみた。

“いつもの美味しさ”として認めることができる魚種

――42年ぶりの魚種の追加となったのはなぜ?

「びんながまぐろ」は日本近海で5~8月に水揚げされる魚を使用します。「かつお」と「きはだまぐろ」は、以前は日本で水揚げされた魚を使用していましたが、「シーチキン」の販売数量の増加と、「かつお」「まぐろ」の日本での水揚げ数量の減少にともない、世界的に「かつお」「まぐろ」の水揚げ量が多い東南アジアからの調達にシフトしたことにより、安定的に原材料を調達・供給してきました。

しかし、ここ数年で「まぐろ」「かつお」の漁獲規制や制限の強化による漁獲量の不安定化や、世界的な消費増加による需給バランス悪化のため、価格も高騰し数量・価格両面において調達が難しくなってきました。


――新たな原料にブリを選んだ理由は?

「かつお」「まぐろ」のシーチキンと同じ使い方ができる、「シーチキン」としての“いつもの美味しさ”として認めることができる魚種として「ぶり」を選びました。


――「シーチキンEvery」の登場で、これまでの商品は減る?

そのような予定はありません。「びんながまぐろ」「きはだまぐろ」「かつお」「ぶり」の4魚種で「シーチキン」を永く安定的にお客様に提供してまいります。

肉質は柔らか!ぶり大根風にするのもおすすめ

――これまでの商品と比べて「シーチキンEvery」の味の特徴は?

4魚種それぞれに魚の特長と、シーチキンとしての“いつもの美味しさ”が混ざり合った味になっていますが、「シーチキンEvery」の場合は「ぶり」の持つ魚の旨みをより強く感じると思います。また脂が多い魚ですので、肉質もやわらかく感じると思います。数値的には他の魚種の「シーチキン」と比べてDHA・EPAが多く含まれています。


――「シーチキンEvery」はどんな料理に向いている?オススメのレシピも教えて

「シーチキン」として、サラダのトッピングやおにぎりの具にお使いいただいても美味しくお召し上がりいただけますが、「ぶり」の特長を生かしたレシピでもさらに美味しくお召し上がりいただけると思います。

油漬けの「シーチキンEvery」は、大根などと一緒に煮ていただいて“ぶり大根風”のおかずもおススメです。また缶の油には「ぶり」のうま味が沁み出ていますので、調味料としてお料理にお使いになることもおススメしています。サラダにお使いの場合には、ドレッシングとしてお使いいただくことをおススメします。

オイル不使用の「オイル不使用シーチキンEvery」はシンプルに野菜などと炒めて“そぼろ”丼としてお召し上がりいただくのもおススメです。


――「シーチキンEvery」の商品名はダジャレからなの?

「ぶり」にかけた名前と思われるのですが、残念ながら違います。いつものシーチキン(Every)・みんなから愛されるシーチキン(Everybody)・どこのお店でも出会えるシーチキン(Everywhere)・毎日の食卓に欠かせないシーチキン(Everyday)、多くのお客様に手に取っていただき、永く愛されるシーチキンの仲間になるように名付けました。

最後に、シーチキンEveryを多くのお客様に手に取っていいただき、「シーチキン」として“美味しい”というお言葉がいただけたら嬉しいです。

(画像はイメージ)
(画像はイメージ)

ブリが原料の新しいシーチキンの登場で、“ぶり大根風”など、さらにいろいろ料理に活用できそうだ。42年ぶりの魚種追加ということもあり、どんな味なのか気になる人は試してみてほしい。

※「シーチキン」は、はごろもフーズ株式会社に登録商標。

プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。