白くてふわふわ食感が特徴的な「はんぺん」。おでんの具材の印象があるかもしれないが、実は開封してそのままでもおいしく食べられるという。
食品メーカーの「紀文食品」は、2023年3月29日～30日、全国の20代以上の女性1600人に、はんぺんの喫食経験などに関する調査を行った。（※対象は事前調査で「はんぺんを知っている」と答えた人）
ここで、はんぺんを食べたことがあるか聞いたところ、91％が「ある」、9％が「ない」と回答。9割以上が食べたことがあったほか、若干、西日本より東日本の方がよく食べられていたという。
しかし、そのままでも食べられることを知っているか聞くと「知らない」（51％）、「知っている」（49％）という回答に。実に約半数が「加熱しなければ食べられない」と思っていたという。
担当者「知らないのはもったいない！」
そのまま食べられることはあまり知られていなかったが、味や食感は違うのだろうか。そのままを生かしたレシピはあるのか。紀文食品の担当者に聞いた。
――はんぺんの調査を行ったのはなぜ？
3月に期間限定商品のはんぺんを販売したところ反響があり、SNSでは初めて買ったという方、おでんの季節ではない時期にどう食べるのか悩む方も見受けられました。弊社のTwitterが投稿したレシピにも多数の反応があり「魅力はまだまだ知られていないのでは？」と考え、実態を調査しました。
――調査では約半数が加熱しないと食べられないと思っていた。どう受け止めている？
当社は以前から、そのまま食べられるとアピールしているのですが、はんぺんは“おでんの具材”のイメージが根強いようです。（そのままのおいしさを）「知らないのはもったいない！」と思っています。
――そのままで食べると味や食感はどうなるの？
はんぺんは練り製品で、白身魚のすり身、塩分、調味料などが入っています。そのままでも魚の風味がしておいしいですが醤油で食べる方もいます。食感はふわふわして、マシュマロのような感じです。
お勧めは「異なる食感」を楽しめるレシピ
――はんぺんの原材料や製造の流れを教えて。
主原料は白身魚のすり身です。そこにやまいもや卵白、調味料などを加え、空気を含ませるように練りあげていきます。練りあがった身を四角や丸などに成型し、気泡が壊れないようにゆでることで、ふわふわとしたはんぺんができあがります。ここで加熱しているので、そのままでも食べられるのです。
――そのままのはんぺんを生かしたレシピは？
お勧めは「はんぺんときゅうりと長いもの梅肉あえ」です。具材を切って梅肉、ぽん酢、ごま油と和えるだけのおすすめ簡単レシピです。野菜のシャキシャキ感、はんぺんのふわふわ感の異なる食感が楽しめます。
【簡単な作り方】
1.はんぺんは縦半分にし、約7mm幅の短冊切りにする。
2.きゅうり、長いも、みょうがは太めのせん切りにする。梅肉、ぽん酢（醤油）ごま油を混ぜ合わせる。
3.ボウルに材料を入れて混ぜ合わせ、2のソースであえて器に盛り、削り節をかける。
――そのまま食べる時の注意点はある？
特記した注意はありません。要冷蔵で開封後はなるべくお早めにお召しあがりください。そのまま食べる時は細かくしすぎると、せっかくのふわふわした食感を感じづらくなるので、一口サイズなど、やや大きめに切ることを勧めます。
――人々に伝えたいことがあれば聞かせて。
はんぺんは高たんぱく・低脂質で、そのまま食べることもできる、魅力がたくさん詰まった食品です。他の食材と混ぜるといつもの料理をふわふわに仕あげることもできます（肉団子など）。おでんに限らず、色々な方法で召しあがってみてほしいです。
担当者によると、はんぺんは静岡の黒はんぺん、山陰地方のあごはんぺんなど、全国に種類があるが、白いふわふわしたはんぺんは関東で発祥した食べ物だという。そのため、調査では東日本の方が認知度が若干高かったのではないかとのことだった。
みなさんも一度、そのままで味わってみてはいかがだろうか。
