北海道上川地方の下川町は特産のフルーツトマトをPRするユニークな取り組みを始めた。
作る人も食べる人もきっと笑顔になる秘密とは?
下川町の特産品”フルーツトマト”
あまーい、フルーツトマト。
糖度はイチゴ並みの8度を超えることもある。

下川町のフルーツトマトは、年間520トンも出荷される町の特産品。
生育時期でも朝の気温は一桁になることもあり、この寒暖差で下川町のトマトは大きく、甘く育つ。

とっても甘いトマトだが、町は甘くない現実に直面してきた。
「圧倒的にメディアや情報を出す機会が少なかった」(下川町産業振興課・髙橋風宇太さん)
”フルーツトマト” PRのための取り組み

旬のトマトが、もしも漫才師になったら。
そんなユニークな動画を作成しPR。
漫才を披露しているのは、日本の伝統芸能「狂言」を芸風に取り入れた漫才で人気のお笑いコンビ、すゑひろがりずの三島達矢さんと、ななまがりの初瀬悠太さん。

トマトPRのためのオリジナルのコンビだ。
制作の指揮を執るのは
「真剣に取り組んでやりましたので面白いものになっていると思う。漫才で楽しんで、トマトを食べて胃袋を喜ばせてほしい」(NON STYLE・石田明 さん)

下川町は、2018年に吉本興業と協定を結んだ。
笑いで地域を元気にし、住み続けたいと思えるマチに。SDGsの考え方に基づいている。
過去には、町民を巻き込んだ新喜劇も実施したほか映画の撮影も行っている。

2023年はエンタメの力で町の特産品「フルーツトマト」を盛り上げたいと、吉本興業の人気芸人8人がトマトのキャラクターに扮した漫才を披露。

2021年には吉本とコラボしたトマトの出荷箱も作成。
以前と比べると約7000万円も販売額が増え、コラボは確実にいい影響に繋がっていると町では考えている。

トマト漫才の動画には、下川町の田村泰司町長も出演し、町のPRに力を注いでいる。

「吉本さんが持っている”エンタメ力”はすごく効果がある。我々も地道にPRしているが、それと比べても効果が大きい」(下川町・田村泰司町長)

トマト漫才の動画は、9月11日まで吉本興業が運営するYouTubeチャンネル「エンタニメ」で毎週月曜日に公開されている。
「下川町のトマトの認知度を上げていきたい。単刀直入に言うとバズらせていきたい」(NON STYLE・石田明 さん)

甘いトマトに笑いを添えて。
旬を迎えた下川町のフルーツトマトが全国へと羽ばたく。