8月8日、アメリカンフットボール部現役部員による覚醒剤・大麻所持事件を受け、日本大学が会見を開きました。会見には、林真理子理事長、酒井健夫学長、澤田康広副学長の3人が出席。

左から 林真理子理事長 酒井健夫学長 澤田康広副学長
左から 林真理子理事長 酒井健夫学長 澤田康広副学長
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134分にも及ぶ会見の中で、注目を集めたのが、去年(2022年)の11月下旬に、「大麻と思われるものを7月ごろに吸った」と部員から自己申告があったという、新たな事実でした。

なぜ、去年の時点で自己申告があったにもかかわらず、調査がここまで遅れてしまったのか?現役のアメフト部員を取材しました。

去年の時点で把握か?現役部員「寮に何人か聞いたことある」

会見後、「めざまし8」の取材に対し切実な思いを語ったのは、日本大学アメリカンフットボール部の現役部員です。

日大アメフト部 現役部員:
会見は自分が知らない部分も多くあったんですけど。細かいところまでは、きょう初めて聞きましたね。

日大の会見後、現役部員が取材に応じてくれた
日大の会見後、現役部員が取材に応じてくれた

会見で新たに発覚した、「去年の11月下旬に、部員からの自己申告があった」という話については…。

日大アメフト部 現役部員:
そのあたりの時期(去年11月)に、部員の方にも「それが身近にあるよ」っていうのを伝えられて。「何か知っている情報がないか?」ということで、全員ヒアリングを受けたんですよ、コーチ陣の。
1対1の面談っていうよりは、普通に練習後とかに直属のコーチが、選手に対して軽くですよね。その時はまだ、「なんか知らないか」っていうふうに。そういうの(大麻)持っているとか、やったことがあるっていうこと、なんか聞いたことある?みたいな。

ヒアリングは会話程度のものだったという
ヒアリングは会話程度のものだったという

このとき行われたヒアリングは、会話程度のものだったといいます。しかし、その時期から部内には、こんな噂が出回っていました。

日大アメフト部 現役部員:
寮に何人か(大麻やっていると)聞いたことあるよ、みたいな話は同期からは聞きました。(複数人がやっていると)耳には入りましたね。

自己申告した部員がいた事実について、林理事長や澤田副学長らが知ったのは、8カ月後の今年7月。さらに、7月6日に行われた大学側の調査によって、アメフト部の寮から植物片と錠剤が見つかったものの、警視庁に届け出たのは、12日後の7月18日でした。

会見では、「部員へのヒアリングを優先した」「学生に自首をさせたかった」などと説明し、隠ぺい疑惑については否定。

隠蔽しようとしたのではとの疑惑については、きっぱりと否定
隠蔽しようとしたのではとの疑惑については、きっぱりと否定

これについて、会見を見た現役部員は…。

日大アメフト部 現役部員:
(学校として)耳に入った段階でもうちょっと大きく動けなかったのかなっていうか、騒ぎになったっていうことは確かにあるので、その時点で何かもうちょっといい動きができなかったのかなというか。

「集大成だから」現役部員が望むこと

現役部員が、今、心配しているのは、今後の部活動についてです。大学は今回の事件を受け、アメフト部の無期限活動停止を決めています。

8日の会見後に、オンラインで行われたというアメフト部のミーティングには、部員や保護者、学校関係者など、約200人が参加しました。

日大アメフト部 現役部員:
いろんな学年の保護者の方々、いろんな意見があったんですけど。4年生を…まだそのシーズンで、これまでやってきたものの集大成だからどうにか出してほしい。
(部員はリーグ戦に)出たいですっていうのを言っても変わるかわからない状況だったんですけど、何名か声を上げて言っていました。部員たちは「白」を証明して、ちゃんとリーグ戦に臨むってことが、そんな自分たちの望みです。

(めざまし8 8月9日放送)