この中にかくれんぼ上手な虫が!?
生き物は姿を隠すのがうまい。
水族館や動物園で「あ!あんな所にいた」という風に、目当ての動物たちを探した経験は誰にでもあることだろう。
編集部では過去にも、そういった“隠れた動物を見つけるクイズ”をいくつか紹介してきた。
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そして新たに千葉市動物公園が、“かくれんぼ上手ないきもの”を公式Twitterにクイズとして投稿したのだ。
まずはこちらを見てほしい。皆さんは分かるだろうか?
難易度【★★★】
— 千葉市動物公園【公式】 (@ChibaZoo) June 20, 2020
クイズ私はどれでしょう?
枝と虫を拾ってきました。どれが虫かわかりますか?(企)#千葉zooクイズ #千葉市動物公園 pic.twitter.com/H26VUBLuA1
難易度【★★★】
クイズ私はどれでしょう?
枝と虫を拾ってきました。どれが虫かわかりますか?
投稿された写真に並ぶのは、一見すると4本の“小枝”。
色、形、質感、どれも写真で見る限りはただの枝にしか見えないが、このうちのひとつが虫だというのだ。星が3つと難易度は高めのよう。
この投稿に対し、多くのTwitterユーザーが難問に挑んできた。
「一番左が虫かな?」
「右から2番目……?」
「一番右!」
「全部枝にしか見えませんwww」
疑問符をつけたまま確証をもてない人もいれば、断言する人、そして、答えが分からないという人までさまざま。
そして、回答は翌日に投稿されたのだが、正解は…「右から2番目」。
皆さんは正解していただろうか?
正解の投稿によると、この虫は「シャクガ(蛾)の仲間で、幼虫は枝や鳥のフンに擬態することで身を守る」のだという。
正解に喜ぶ声がある一方、答えを見ても「よぉーく見てもわかりませんね~」といった疑問の声があがるほど、擬態が上手なシャクガの仲間。
ここで気になるのが、どのようにして見つけたのかということだ。クイズとして投稿した、千葉市動物公園・企画広報班の堀みさとさんにその時の状況を教えてもらった。
「これほどまでに巧妙に擬態している虫に感動しました」
ーーどのようにして見つけた?
園内の事務所近くにある白い壁に、不自然にくっついている枝があるなと取り払おうと思って触ったところ、グニャっとした手触りだったのでそこでやっと虫だということに気が付きました。
ーー見つけた時の感想を教えて
これほどまでに巧妙に擬態している虫に感動しました。白い壁にくっついていたので、隠れる場所は変えたほうがいいよ、とも思いました。
ーー触った感触は?
大きさは4センチほど、グニャっとした感触で、転がすと擬態するために体をピンと張ってまっすぐにしていました。
ーークイズにしようと思ったのはどうして?
普段から動物に関する「#千葉zooクイズ」というTwitter上のクイズコーナーを作ってつぶやいていたので、そのシリーズに組み込んだら面白いかなと思いました。
また、虫単体で載せても枝にしか見えないので伝え方が難しく、あえて枝と比べてクイズにすることで虫であることを伝えたいと思いました。
ーー普段もよく見る?
私は初めて見ました。もしかしたら出会っていたかもしれませんが、少なくとも気づいたのは初めてです。
ーーその後はどうしたの?
今度はちゃんと枝に擬態できるよう、もといた場所の木の近くに返しました。
ーーTwitterでの反響に対してはどう思う?
皆さまが身近な自然に感動してくださったのが表れていて嬉しかったです。中には正解している人がいたり、虫の種類までわかった人もいたりして、すごいなと思いました。
身近な生き物に目を向けるきっかけ作りに
ーー今後もこうしたクイズを投稿していく?
これまでも「#千葉zooクイズ」というTwitterコーナーを不定期で更新していたので、これからも出題していこうと思っています。これまでも難問系は多いですね。(動物の一部をズームしたものなど)
どんなに難しい問題を出しても正解者がでるので、手ごたえがでるようにどんどん難易度が上がってしまっています。
ーークイズに込めた思いとは?
「こんな部分があったのか」「意外とこんなところが面白いのね」と、動物を観察するひとつの視点になったり、生物の生きる力を感じていただきたいと思って毎回工夫を凝らしています。
今回は、身近な自然に目が向くような、昆虫の巧妙な擬態に感動できるような内容にできるようにしました。
クイズの難易度は徐々に上がりつつあるとのことだが、堀さんは「普段なにげなく目にしている自然の中には、たくさんの生物が暮らしています。このツイートをきっかけに、身近な生き物たちに目を向けてもらえたらと思います」と話す。
公式Twitterではクイズコーナーの他に、日々の動物たちの様子などを公開。中には、同園の魅力の1つである自然の豊かさを活用し、園内の作業中に見つけた自然の生き物も紹介している。
自分の身近にも、意外と多くの生き物が潜んでいることだろう。休日などに外出した際には、周りの風景をいつもより注意して見るのも楽しいかもしれない。
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