熊本にゆかりのマンガ家や原作者の色紙や原画が勢ぞろい。
熊本のマンガ文化の豊かさを紹介する「マンガ県くまもと」展が、熊本市中央区のくまもと文学・歴史館で7月21日から始まった。

熊本ゆかりの漫画家の色紙などを展示

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熊本市中央区、県立図書館に併設されているくまもと文学・歴史館で始まった「マンガ県くまもと」展。熊本ゆかりのマンガ家や原作者が描き下ろした色紙や原画など、219点が展示されている。

「あさりちゃん」の室山まゆみさんや「仮面ライダーSPIRITS」の村枝賢一さん、「ニュクスの角灯」で手塚治虫文化賞のマンガ大賞を受賞した高浜寛さんなど、人気作家をはじめ、さまざまな作品のマンガ家たちがデビュー順に紹介されている。

くまもと文学・歴史館 鶴本市朗学芸調査課長:
(以前は)熊本にはたくさんの貸本マンガがあり、それを読んで育った人たちがたくさんいるということ、そして今、マンガを学ぶ子どもたちがたくさんいて、例えば、熊本県立第二高校美術科からマンガ家がたくさん輩出されている。そういうマンガにふれる機会がいっぱいある環境、そういう仲間たち、そういうのが熊本の土壌のひとつだと思います。

川崎のぼるさんに井上雄彦さんの品も

この「マンガ県くまもと」展は、出身が熊本ではなくても、子どものころ熊本に住んでいた、または現在、住んでいるといったマンガ家たちも協力している。

「巨人の星」や「いなかっぺ大将」で知られる川崎のぼるさんは現在、熊本県内在住で、この2つの原画は初公開。

大学時代を熊本で過ごした、「スラムダンク」「バガボンド」の井上雄彦さん直筆のイラスト入りジャンパーもある。

うれしいことに、これらのマンガ家の作品、計2,000冊が現地では読み放題で、子どもから大人まで楽しめる。

来場者:
(好きなマンガは?)ワンピース。マンガで熊本を元気にする取り組みはいいと思う。

来場者:
熊本県出身のマンガ家さんはこんなにいるのかとびっくりしました。(おすすめのマンガは?)『今日どこさん行くと?』という、熊本を舞台にしたドライブマンガです。自分が見ていた風景が出てくるのもすてきだし、大好きです。震災前の熊本が載っています。(被災して)復興前の熊本城とか。長陽大橋からです。阿蘇大橋が完成前の。震災からの風景がまだこの中に残っているので、震災で大変だった思いもこれを見ながら思い返される。ひとつの記録的なマンガにもなります。

橋本代表「マンガ県くまもとを知って」

また、マンガを活用した取り組みを進める自治体や大学、団体などを紹介するコーナーもある。

NPO法人 熊本マンガミュージアムプロジェクト・橋本博代表:
1番今回感じたのはマンガ家さんの地元愛の強さです。色紙を描いてくださったり、原画を提供してくださったり、それがまず1番の驚き。さらに大学や企業、自治体が積極的に発信しているのも驚きなので、熊本だけではなくて、日本中から見に来て「マンガ県くまもと」を全国に知ってもらいたい。

このほか、2023年度からスタートした熊本県立高森高校・マンガ学科の生徒たちの作品40点も見ることができる。この「マンガ県くまもと」展は9月25日までで、入場無料。

夏に熊本県内マンガイベントめじろ押し

また、熊本県内ではマンガ関連イベントが相次いで予定されている。7月22日には合志市にある合志マンガミュージアムで「マンガ祭り」があり、「湯けむりスナイパー」の作者で玉名市出身の松森正さんのトークショーが予定されている。

翌23日には、熊本県立図書館で「推し活@マンガ交流会」を開催。自分の好きなマンガを熱く語り合うトークイベントだ。

この夏は、「マンガ県くまもと」をたっぷり堪能しよう。

(テレビ熊本)

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