福井県美浜町の水晶浜海水浴場に、野生のイルカが出没。けが人が続出する事態となっています。

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16日に撮影された映像には、海水浴客が海から上がり、100mほど離れた海面を見つめている様子が。

視線の先には、海面を激しく打ち付ける、黒い“背びれ”と“尾びれ”とみられるものが。
その正体は「野生のイルカ」です。

映像をよく見ると、イルカのすぐ近くに人が泳いでいるのも確認できます。

その後、近くを泳いでいた人は、イルカから離れるような動きを見せますが。

イルカは絡みつくように、泳いでいる人の近くを離れません。

海水浴客「かまれたの?」

心配そうに海を見つめる海水浴客。 

「イルカが出没しています。イルカに近づかず、速やかに陸に上がってください。海に引っ張られる可能性があります」とアナウンスが流れると、周囲からは悲鳴があがります。

しつこく海水浴客を追いかけるイルカ。見かねた数人が救助に向かい、海水浴客はなんとか海から救助されました。

撮影者:
後から聞いたら、(救出された人が)救急車で運ばれたっていう話を聞きました。

実は、この映像が撮影される5時間前には、60代の男性がイルカに衝突され、肋骨を数本折る重傷。

さらに泳いでいた20代の男性2人がイルカに噛みつかれるなどしてケガ負い、16日だけで4人もの重軽傷者を出していました。

「遊んでいるつもり」人間に友好的なイルカがなぜ?

知能が高く、比較的人間に友好的なイメージもあるイルカ。なぜこのような事態になってしまったのでしょうか?

福井県近海の、イルカの生態に詳しい、越前松島水族館の松原館長に話を聞くと。

越前松島水族館 松原亮一館長:
人への執着が強いんだろうなというふうに感じています。イルカは遊んでるつもりでも、足や手をくわえられて潜ってしまうと、簡単に人間は溺れてしまいます。じゃれてぶつかっているつもりでも、骨折の事故とかいうこともありえますので。

これまでも、イルカが嫌う超音波を流すなど、対策を行ってきた水晶浜海水浴場。
警察は「イルカが出没しても近づかないでほしい」と注意を呼びかけています。

(めざまし8 7月18日放送)