トドなのに「日本一言葉が分かる」として有名な城崎の「ハマちゃん」に、待望の赤ちゃんが生まれた。色々なことを乗り越えての出産だった。
城崎のトド「ハマちゃん」待望の赤ちゃん
ハマちゃんと赤ちゃんは鳴き声を上げ、鼻先をつつき合っている。

兵庫県豊岡市の城崎マリンワールドのハマちゃんのもとに、7月4日、オスの赤ちゃんが生まれた。

ハマちゃんは2011年、東日本大震災で被災した福島県の水族館からやって来ました。 ハマちゃんの特技はというと…
飼育員:
敬礼、あっかんべー、おまわり
トレーニングを重ねた結果、50種類もの言葉を聞き分けられる「日本で一番言葉が分かるトド」となり、みんなの人気者だ。

アシカ仲間は30分が標準 今回ハマちゃんは“13時間”の難産
実はハマちゃんにとって今回の出産は2度目。2021年、初めて赤ちゃんを出産したときは、わずか1時間後に死んでしまった。
そんなハマちゃんが2023年に入り、再び妊娠していることが分かり、5月からは産休に入った。 7月4日の明け方。飼育員たちが画面を通して見守る中、大きな鳴き声とともに元気なオスの赤ちゃんが生まれてきた。

アシカ仲間の出産は30分ほどが標準だが、ハマちゃんは約13時間の難産だった。
「ずっとしきりにお互い泣き合ったり、顔の先をつつきあったりして、愛情表現を続けてて。ハマは子どもをすごく大事にしてて、ちょっとでも自分から離れたら、自分が見えるところに連れてきて、ずっと会いたかったのかというような、本当にかわいがってましたね」(飼育員 佐々木雅大さん)

赤ちゃんは現在、体重は22キロほどで、飼育員のもとミルクをたくさん飲みながらすくすくと育っている。

城崎マリンワールドは当面の間、バックヤードでハマちゃんと赤ちゃんを観察する予定で、準備ができ次第、赤ちゃんの一般公開も始める予定だ。

(関西テレビ「newsランナー」2023年7月11日放送)