2023年1月に商業運転を始めた秋田港の洋上風力発電施設で5日、建設や点検作業中の事故を想定した救助訓練が行われ、参加者が陸上から離れた場所で救助する手順を確認した。

救助訓練には約40人が参加

訓練には、秋田海上保安部と秋田市消防本部の隊員、それに発電施設を管理する事業者の作業員など約40人が参加。

秋田港から4kmほど離れた洋上風力発電施設
秋田港から4kmほど離れた洋上風力発電施設
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秋田港から4kmほど離れた海上にある洋上風力の発電施設で、急病人が出たという想定で行われた。

病人を発電施設から作業船までクレーンで下ろす訓練
病人を発電施設から作業船までクレーンで下ろす訓練

秋田海上保安部と秋田市消防本部は、秋田沖で発生した火災などに備え、業務協定を結んでいる。洋上風力発電施設の整備事業が始まったことで、2023年2月に協定内容を見直し、施設の建設や点検の際に事故が起きた場合の「救助」の分野でも協力することになった。

病人をヘリコプターに運ぶ訓練
病人をヘリコプターに運ぶ訓練

参加者は、病人を発電施設から作業船までクレーンで下ろしたり、風車から離れた場所で待機しているヘリコプターに運んだりして、手順を確認した。

秋田海上保安部・地村智明部長
秋田海上保安部・地村智明部長

秋田海上保安部・地村智明部長:
4者の協力を得て、実りのある訓練ができた。検証を重ね、課題を見つけてクリアして、円滑、迅速な救助活動につなげたい

秋田市消防本部・工藤琢磨消防長
秋田市消防本部・工藤琢磨消防長

秋田市消防本部・工藤琢磨消防長:
極端に狭い場所で、こういった場所はそうないので、機材の互換性を詰めながら訓練を重ねて、より効果的な活動ができるよう頑張りたい

秋田洋上風力発電・岡垣啓司社長
秋田洋上風力発電・岡垣啓司社長

秋田洋上風力発電・岡垣啓司社長:
日々安全管理を徹底しているが、万が一への備えは不可欠。強固な安全管理体制を基盤として、安定的な事業運営に努めたい

秋田海上保安部と秋田市消防本部は、今後も訓練を重ねて、海の上で起きる不測の事態に備えることにしている。

(秋田テレビ)

秋田テレビ
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