北広島市がボールパーク近くに建設を要望してきた新駅について、JR北海道が会見を開き建設費を90億円ほどに抑えたコンパクトな新駅の案を発表した。
北広島ボールパーク新駅でマチも変わる?

開業から半年を迎える北海道ボールパークFビレッジ。
最大約3万5000人を収容できるエスコンフィールドには、試合がない日でも最大1万人がつめかけるなど、いまや北海道の一大観光地に成長している。
“交通渋滞や行列”の解消は?

一方、課題となっているのがアクセスの問題。

札幌駅から南東に約20キロ離れたJR北広島駅。
駅から球場までは約2キロ、徒歩で19分かかる。

特に試合日は球場周辺が混雑し、バスを待つ行列や交通渋滞が起きていた。
そこで、北広島市が費用を負担する「請願駅」としてJR北海道にボールパーク近くの駅建設を要望してきた。
9月13日、その答えが発表された。
“新駅”2028年度に完成予定

「ボールパークFビレッジ隣接地に設置する新駅計画について、見直し計画は概算工事費が概ね85~90億円で工期は約5年。ボールパークと新駅間のスムーズな移動経路を確保すべく、なるべくボールパークに近いところに駅を作る」(JR北海道 綿貫 泰之 社長)

JR北海道が発表したボールパーク前の新駅は球場から300メートル、徒歩4分ほどの距離と、これまでの北広島駅と比べるとぐっと近くなる。
新駅をめぐっては、当初80億円ほどの費用を見込んでいたが、資材高騰などで建設費が4割ほど高い115~125億円になると発表されていて、北広島市が費用の圧縮をJR北海道に求めていた。

「工事費削減のため北広島市と打ち合わせて、こういう場所に作れば工事費が安くなるという話。200メートル最初の計画から移す。この金額でいけると見ている。さらに圧縮する努力はしていきたい」(JR北海道 綿貫 社長)

費用圧縮のため、新駅を200メートルほどJR北広島駅側に移動させ建設場所を線路がカーブした所から直線部分に変更することで、建設の難易度と費用を低減。
また、駅の設備を一部変更することで建設費を85億~90億円ほどに抑えられる見込みだという。
アクセス向上・混雑緩和・にぎわい創出へ
球場に訪れるファンからは、新駅建設に期待と不安の声が上がる。

「利便性が良くなるので早く実現してほしいです」「やっぱり待ち時間。歩けるに越したことはないので、最寄りに駅ができてくれるとすごくありがたい」(“期待”・観光客)

「北広島市の負担が大きくなると思う。それだけお金をかけてこの周辺が発展・活性化すればいいが、北広島駅周辺がいま開発されているので、新駅とのバランスが気になる」(“不安”・観光客)
新駅の建設によってアクセスの改善だけでなく、混雑緩和やにぎわいの創出など様々な効果が期待される。
北広島市の上野正三市長は、

「新駅整備計画再検討の内容を早急に確認し、整備に向けた検討を進めていく」(北広島市 上野 正三 市長)
“大学誘致”や“サービス付き高齢者向け住宅”も

北広島市のボールパーク・Fビレッジでは、サービス付き高齢者向け住宅や病院の建設が進んでいて、今後、大学も誘致し、ひとつの「街化」をファイターズは目指している。
早ければ2028年度にも完成となる注目の新駅によって、街が変わっていく。