2021年8月、走行中の小田急線の車内で複数の乗客が襲撃され、3人が包丁で切りつけられた事件。

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発生から約1年10カ月が経った2023年6月27日、殺人未遂などの罪に問われている対馬悠介被告(37)の初公判が東京地裁で行われた。

対馬被告は、当時20歳の女子大学生ら3人を包丁で刺して殺害しようとした、殺人未遂などの罪に問われている。

「幸せそうな勝ち組の女性を見ると殺したくなる」

事件は2021年8月6日午後8時半ごろ、通勤客などで混雑する小田急線の車内で起きた。

乗客:
ナイフを持った男が…。

乗客:
ナイフ?

乗客:
殺人事件だ、殺人。

乗客:
開けて開けて開けて、開けてよ。

乗客:
ドア開けて。

車両から線路に降りる乗客たち
車両から線路に降りる乗客たち

さらに別の動画には、車両から次々と線路に降りる乗客の姿が捉えられた。

逮捕された対馬被告は、犯行に至った動機についてこう供述していた。

対馬被告(逮捕後の調べに対し):
幸せそうな勝ち組の女性を見ると殺したくなる。誰でもよかった。

女性に対する一方的な恨みが、犯行の引き金になったのか。

起訴内容に間違いは「ないです」

そして、6月27日に開かれた初公判。対馬被告は、白い長袖シャツにマスク姿で現れた。

裁判長から、起訴内容について間違いないか問われると…。

対馬被告は「ないです」と答え、起訴内容を認めた。

一方、犯行に至った経緯について、検察は「女性から軽くあしらわれていると感じ、密室で逃げ場のない電車内で刃物で大勢の人を刺して殺害し、さらに灯油をまいて無差別殺人を考えるようになった」と主張。

(イラスト:石井克昌)
(イラスト:石井克昌)

これに対し、弁護側は殺意の程度について「確実に殺そうという意欲はなかった」としている。

(「イット!」6月27日放送より)