学童・中学・高校と競泳平泳ぎの新潟県記録を次々に塗り替えた若きスイマーがいる。県高校総体では2年連続2冠を達成し、将来はオリンピック出場を目指す期待の女子高生スイマーを取材した。

県記録を次々塗り替える高校2年生

6月15日、新潟県柏崎市のスポーツアカデミー柏崎。ここで練習に励んでいたのは、高校2年生の小山風香選手だ。

小山風香 選手
小山風香 選手
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小山選手は小学生時代に50m・100m・200mの平泳ぎで県新記録を樹立し、中学時代も100m・200mの県記録を更新。

中学3年で迎えた全中・平泳ぎ200mでは見事優勝を果たした。

次々と記録を塗り替えた小山選手は、高校の舞台でもすぐに頭角を現した。

2022年の県高校総体で1年生にして100m・200m平泳ぎの2冠を達成しただけでなく、大学生や社会人も出場した2023年の日本選手権・平泳ぎ200mで10位に入った。

SA柏崎 小山風香 選手:
これまでの練習の成果が出たというのはうれしい。勝つことよりは、タイムを重視して泳いでいるという感じ

小山選手の強さの秘密は…

速さにこだわる小山選手。その強さの秘訣は陸上でのトレーニングにあった。

SA柏崎 小玉裕道コーチ:
背中を落とす状態を上半身でつくる。そこにスクワットを合わせて…

小山選手は、ほかの選手よりも1本多い2本のゴムを足につけ、スクワットを行っていた。

SA柏崎 小玉裕道コーチ:
ほかの子が2本つけると、引っ張られて体勢が崩れてしまう。小山選手は安定感もあるので負荷も強い

足下に強い負荷がかかっても安定した姿勢を保つことがタイムの向上につながっている。

SA柏崎 小山風香 選手:
足がきつい。練習することできつくなったときに頑張れる

厳しい練習にへとへとになりながら取り組む小山選手。それでも、陸上トレーニングで鍛えた体幹の強さが水中で生きてくるという。

SA柏崎 小玉裕道コーチ:
呼吸をしたあとの体を前に流すキックのタイミングのところ。彼女は背骨・体幹の使い方というのが、特筆して能力が高い

上半身を鍛えるためにやっているのが、足を固定し、上半身だけで泳ぐ練習。

これにより、水に頭が入水したタイミングでも肩から背中にかけてのラインを水上でキープすることが可能に。

水の抵抗を避けることで、速さにつながるという。

真面目でストイック!負けず嫌いな面も

さらに、休憩時間には1人でゆっくりと泳ぎ続けるストイックな姿も。

SA柏崎 小玉裕道コーチ:
これはリカバリースイムといって、あえて泳いでいる。スローに泳いで乳酸を除去する。真面目、結構ちゃんとやる

休憩時間に泳ぐ小山選手
休憩時間に泳ぐ小山選手

真面目な性格で、翌日に残らないようにしっかりをケアをする意識の高さもコーチは評価している。

その原動力となっているのが、「誰にも負けたくない」という思いだ。

SA柏崎 小山風香 選手:
負けず嫌いなところがあると思う。レースで隣にライバルがいると、負けたくないという気持ちが強くて、力を発揮できる

目指すは五輪出場 そして…

小山選手は6月22日・23日に開かれた県高校総体に出場。

平泳ぎ200mでは、自身が持つ県高校記録を1秒近く更新する2分27秒26で優勝し、100mでも大会新記録を更新して優勝。2年連続で2冠を達成した。

進化を続ける小山選手だが、見据えるのはさらにその先だ。

SA柏崎 小山風香 選手:
まずは、インターハイで表彰台にのぼる

(Q.ゆくゆくは?)
SA柏崎 小山風香 選手:

オリンピックに出たい。優勝したい

もともとの技術力だけでなく、真面目で負けず嫌いな性格からこつこつ努力を続け、手に入れた才能で新潟の若きスイマーが世界を目指す!

(NST新潟総合テレビ)

NST新潟総合テレビ
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