大阪府で3歳の男の子が熱湯を浴びせられて死亡した事件の裁判が始まった。男の子の母親の交際相手の男は「熱湯を浴びせた事実はない」と殺意を否認した。

熱湯を浴びせた事実はないと否認

大阪地裁で6月22日に始まった注目の裁判員裁判。

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同居していた交際相手の当時3歳の長男に、高温のシャワーを浴びせて殺害した罪などに問われている松原拓海被告(25)の初公判だ。

亡くなった新村桜利斗ちゃん(当時3歳)。

2021年8月、大阪府摂津市のマンションの浴室で全身にやけどを負い、熱傷性ショックで死亡した。

事件から約1年10カ月。松原被告は、上下黒のスーツ姿で入廷。桜利斗ちゃんに対する殺意を否認した。

松原拓海被告:
熱湯を浴びせた事実はありません

一方、検察側は「全身の90%に重度のやけどがあった。意図的に熱湯を浴びせていて殺意があった」と指摘した。

シャワーを75度に「懲らしめてやりたい」

松原被告は21日、拘置所内でFNNの取材に応じた。

事件があった日、シャワーのヘッドを桜利斗ちゃんとは逆に向け、シャワーの設定温度を75℃まで上げたと説明していた。

松原拓海被告:
トイレトレーニングをしていたのに、2回連続でおむつにうんちをしたことが引き金になって、懲らしめてやりたいと思いました。殺してやろうとか、やけどを負わせてやろうとは思っていなかった。想定外でした。

22日の裁判には、事件当時そばにいて、既に暴行罪で略式命令を受けている桜利斗ちゃんの母親が証人として出廷。

衝立越しに、当時繰り返されたという松原被告の暴力について語った。

桜利斗ちゃんの母親:
バリカンで髪を切ったときに、桜利斗が泣きやまなくて、(松原被告が)すごく腫れるくらい(頬を)ビンタしました。

裁判は7月4日に結審し、14日に判決が言い渡される予定だ。

(「イット!」6月22日放送より)