絵本といえば、子どもに読み聞かせるイメージがあるが、最近は大人も楽しめる絵本が増えている。家族みんなで楽しむ絵本の魅力に迫る。

書店に並べられたたくさんの絵本。その数、約3000点。

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くまざわ書店エスパル仙台店・金子圭太店長:
年々、(絵本の)売れ行きはよくなっている。ベストセラーを出せるような作家さんが増えてきたという傾向がある。新規参入された出版社も多く非常にホットなジャンル

「本が売れない」といわれる現代でも、絵本は年々、着実に売り上げを伸ばしている。

大人もハマる絵本の魅力

絵本の虜になるのは子どもだけではありません。
こちらは、大人も楽しめる絵本のブックカフェ「BOOK WITH CAFE MARY COLIN」。

MARYCOLIN・阿部理美店主:
いろいろな表現方法で表現された絵は、すごく気持ちを自由にしてくれる。今こそ、大人の方に絵本を読んでいただきたい

国内で出版される絵本の新刊は、年間約1500点から2000点。
どんな絵本を読めばいいかわからない。そんな人のためにこんなサービスが。

自分に合う絵本を選んでくれるサービス

MARYCOLIN・阿部理美店主:
「絵本パック」というのを始めました。こちらから質問状を送って、それに回答していただいて、その回答を見ながら、私がその方のための絵本を選んでお届けしています

外出の自粛に伴う「おうち時間」を楽しんでもらおうと、2020年4月に始めたこのサービス。
全部で30問ある質問に答えて店に送ると、後日、その人の好みにぴったりな絵本が、自宅に郵送されるという仕組み。どんな質問なのかは、届いてからのお楽しみ。

MARYCOLIN・阿部理美店主:
絵本棚の前で自分で選ぶ楽しさがない分、回答をする楽しさを味わっていただきたい

梅島三環子アナウンサーも実際にやってみた。

梅島三環子アナウンサー:
出てきました、出てきました。あ!3冊ありますね

送られてきたのは、韓国の人気絵本作家の作品など、全部で3冊。
著作権の関係で内容を紹介することはできないが、それぞれ、違うタイプの絵やストーリーで大人でも読み応えのあるものだった。

梅島三環子アナウンサー:
自分ではこういう絵本は買わないですね。選んでもらったからこそ出合えたような、そんな気がします

MARYCOLIN・阿部理美店主:
届いたときには、ご自身で選ばれた本ではない本との出合いだと思う。出合った本を楽しんでいただけたらいいなと思います

プロに聞く読み聞かせのポイント

一方、子どものために絵本を選ぶときや、読み聞かせをする際に気を付けるポイントはあるか。
アドバイスしてくれたのは、絵本を販売して41年の横田重俊さん。
保育士を目指す学生たちに、長年、絵本の読み聞かせ講習をしている。

横田や・横田重俊さん:
読む人が何十回と読まされても、楽しめる本がいい。読む人がおもしろくなかったら、何十回と読まされたらつらい

大切なポイントは、絵本を一緒に読む大人も楽しむこと。
絵本を読み聞かせる大人が「楽しい」と思っていると、その気持ちは子どもにも伝わるといいます。

横田や・横田重俊さん:
テレビやアニメと違うのは、(絵が)動かないんだよね。自分の中で想像して動かさなければいけないので、そういう体験は小さい時からしておいたほうがいい。言葉を耳から入れてもらって、その世界をイメージする体験をしてきた子は、文字だけでもイメージしやすい体質になると思う

ページをめくるたび、育まれる想像力。
絵本の中に広がる自由な世界を、あなたも旅してみませんか。

(仙台放送)

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