体が暑さに慣れていなく湿度が高い梅雨の時期は特に、熱中症に注意が必要だという。郡山消防本部では、本格的な夏を前に暑さに強い体をつくる「暑熱順化」が大切だと話し、対策の一つとして「ヨガ」で汗をかくことをすすめている。
気温23℃でも熱中症に
6月8日に福島県南相馬市で行われたバドミントン競技の大会で、中学生5人が熱中症の症状を訴え病院に運ばれた。バドミントンは風がシャトルの動きに影響するため、会場の窓は開いていたがカーテンは閉められていた。
南相馬市の隣の相馬市で観測された日中の気温は23℃ほど。それほど暑くない気温だが、注目すべきは湿度で70%前後と高かったという。

危険度を高める高湿度
福島市消防本部によると、2022年に熱中症の疑いで病院に運ばれた人は4月から出始め、6月以降に増加、30℃を超える日が多い7月・8月は運ばれる人が多かった。さらに湿度との関係を見てみると、ほとんどが湿度65%以上の日であったという。
つまり高い気温も勿論だが、熱中症の危険度をより高めているのは「高い湿度」だという結果が見て取れる。

6月は消防も警戒を呼びかけ
暑さに慣れていない6月、郡山消防本部は警戒を呼びかける。2022年に郡山消防本部管内で確認した熱中症の患者は、6月から急増しその人数は6月の平均気温を上回る8月よりも多くなっている。

郡山消防本部の吉田武司さんは「梅雨の時期は気温はそうでもないが、湿度が非常に高いので、真夏のように暑くなくても熱中症のリスクはある。本格的な夏が来る前に、暑熱順化を進めて暑さに強い体を作っていく事が大切」だという。

ヨガで予防
熱中症の対策には、無理をせずに汗をかく習慣を身に着ける事が大切だという。郡山消防本部が、暑さに慣れる「暑熱順化」の方法の一つに挙げているのが「ヨガ」。6月1日からYouTubeの公式チャンネルで動画を配信している。

郡山消防本部の吉田武司さんは「蒸し暑いなと感じた時には、我慢せずエアコン・扇風機などを活用して」と注意を呼び掛ける。

もちろん屋内のヨガでも、喉が乾く前からの水分補給などが大切。また外に出る際は、帽子や日傘を使い、強い日差しを避けながら過ごすことも心がけてほしい。

(福島テレビ)