大雨の時期、厳しい暑さの季節に入り、天気予報への関心が高くなっている。こうした情報について日々観測と発信にあたっているのが各地にある気象台だ。台風や大雨、そしていつ起こるかわからない地震に備え、気象台からの情報発信をしっかり受け止めて身を守る行動につなげていくことが必要だ。
安全な生活を守る気象台
この記事の画像(11枚)本谷育美アナウンサーと小塚恵理子気象予報士が訪ねた静岡地方気象台。担っているのは天気の観測・予報だけではない。地震活動の調査と情報発信、火山の監視なども行い、私たちの安全な生活を守っている。
小塚気象予報士:
様々なデータを集めて発表してくれているのが静岡地方気象台なんです。その情報をもとに私たち気象予報士は予報を組み立てているんです
天気予報や気象警報など気象に関する業務以外にも、ソメイヨシノやアジサイの開花、カエデの紅葉なども調べ、発表している。
ツバメやモンシロチョウの初見、セミの初鳴きなど生物の観測もしていたが、都市化の影響で観測が難しくなったことから2021年1月1日に全国的に廃止された。
適切な気象観測のための“露場”
本谷アナ:
気象台の裏側に来たんですが、芝生の広場のようなところで、開けていますね
小塚気象予報士:
あちこちあるのが、観測機器なんですよね
静岡地方気象台・鶴橋 茂大 気象情報官:
そうですね。観測機器を設置していますが、ここを我々は露場(ろじょう)と言っています
露場(ろじょう)とは、建物などの人工物からの影響を受けず、適切な気象観測ができるように、観測機器を設置した場所のこと。静岡地方気象台では気温や湿度、降水量、日照時間など15項目の気象データの観測を24時間365日行っている。
小塚気象予報士:
通風筒も設置されています。本谷さん、何を観測しているかわかりますか
本谷アナ:
通風って「風」がつきますよね。風に関する何かを計測しているのでは
静岡地方気象台・鶴橋 茂大 気象情報官:
金属製の筒が設置されているますが、中に湿度と気温を測るセンサーが入っています。通風筒は気温と湿度を測る機械になっています
積雪量の警報レベルは地域差が?!
小塚気象予報士:
積雪計も設置されていますが、静岡だと出番は少ないんです。それでも冬の間は雪をしっかり観測してくれているんですよね
静岡地方気象台・鶴橋 茂大 気象情報官:
毎年 静岡でも、雪が舞うことはあるかもしれません。けれども、なかなか積もるまではいかない。逆にこういうところで雪が積もってしまうと、生活への影響が大きい。交通の混乱とかもありますので、万が一に備えて、そういったときに適切な情報を出せるように機械を設置しています
積雪量の警報レベルは地域によって異なる。例えば、雪国・札幌市は6時間で30cm積もった時に大雪警報が発表される。一方、東京や静岡は12時間で10cm積もったときに警報を発表するそうだ。
情報を受け止め身を守る行動に
まだ始まったばかりの台風や大雨の季節。そして、地震はいつ来るか分からない。私たちは気象台からの情報発信をしっかり受け止め、身を守る行動につなげていくことが必要だ。
(テレビ静岡)