夏の訪れを告げる風物詩「とうかさん大祭」と「ゆかたできん祭」が6月2日から4日まで、広島市中心部で行われた。2023年は3日間で35万人の人出があり、コロナ禍前に近い水準まで回復。活気を取り戻した。
4年ぶりに“歩行者天国”が復活
威勢よく和太鼓を打つ、浴衣姿の女性。

祭りの期間中、市民による和太鼓の演奏やダンスパフォーマンス、華やかな浴衣のファッションショーなど数々のイベントが披露された。

4年ぶりに歩行者天国となった広島市中区の中央通り。約500メートルの通りを人が埋め尽くし、先が見えないほど多くの人でにぎわった。

その周辺に400店を超える露店が並び、コロナ禍前の活気に満ちた光景が戻ってきた。

「とうかさん大祭」と同時開催の「ゆかたできん祭」は2022年、一部の規模を縮小して開催されたが、2023年からはマスク着用などの制限も撤廃。稲荷(とうか)大明神が祀られる広島市中区の「圓隆寺」には約400個の赤い提灯が取り付けられ、コロナ禍前に参道で配布していた「厄除けうちわ」も復活した。

厄除けうちわには“夏の病気をふきとばす”という意味が込められているそう。

浴衣のレンタルや売り上げ急増
この祭りは“広島の浴衣の着始め”と言われ、浴衣姿でねり歩く人も多く見られた。

浴衣姿で祭りに訪れた人:
すごく人が多くて、でもすごく楽しいです

浴衣姿で祭りに訪れた人:
久々すぎるよね。以前より人が多い気がする

祭りに合わせ、浴衣のレンタルと販売を手がける専門店では、売り上げが2022年と比べ5倍以上に跳ね上がったという。

京都 藤誠 広島店・青木美佐子さん:
浴衣の購入やレンタルで多くの人に来店してもらって、日々忙しくしています

浴衣をレンタルした大学生:
コロナ禍で今まで楽しめなくて初めてのお祭りなので、たくさん屋台をめぐりたいです

「ゆかたできん祭」実行委員会によると、2023年は3日間で合わせて35万人の人出があり、コロナ禍前に近い水準まで回復したということだ。4年のときを経て、初夏の風物詩が完全復活した。
(テレビ新広島)