岐阜県瑞浪市には、全国でも珍しい化石専門の博物館がある。博物館が指定する土岐川河川敷の野外学習地では、化石採集を体験することができる。

実際に化石が見つかった時の状態で展示も…

瑞浪市化石博物館は、1974年に開館した化石専門の博物館だ。

この記事の画像(15枚)

瑞浪市周辺で見つかった貝類や哺乳類など、1000種類に及ぶ化石を展示している。

動物の骨の化石は、組み立てられた状態のものだけではない。

ヒゲクジラの化石は、板状の石と一緒に展示されている。

学芸員・理学博士の安藤佑介さん:
本物の、実物のクジラの化石ですけども、博物館ですと結構組み立てた状態でわかりやすくなっていることがありますが、ただ実際に化石はこういう風に見つかるんですよっていうことを紹介したいので、こういう見つかった状態の展示もしております

瑞浪市で化石が多く採れる理由を聞いた。

安藤佑介さん:
この辺りは、当時(1800万年前)は浅い海だった。浅い海っていうのは生き物がたくさん生息しているんですね。ですので、多種多様な化石が見つかることと、あとは実際に化石採取ができるということで、この瑞浪市は化石の町として有名です

博物館の「許可証」を得て、南へ1.5キロほど離れた土岐川の河川敷にある、野外学習地で化石の採集を体験した。

安藤佑介さん:
石が結構落ちていますよね。この白いのがありますけれども、これが全部貝の化石なんです

転がっていた石から、さっそく貝の化石の破片が見つかった。

安藤佑介さん:
破片ぐらいだったら結構簡単に見つかるので、これで満足しちゃいけないです

アドバイスをもらいながら、化石を探すことに…。

安藤佑介さん:
(くさびを)真横から当てて、ページをペラッとめくるようにやります

割った石に、化石らしきものがあった。

安藤佑介さん:
これでも1800万年前の貝の化石ですね

手に取った石から化石が出るかどうかは運だというが、採集を続けると形がきれいに残った貝を見つけることができた。

安藤佑介さん:
結構いいですよ。ちゃんと2枚、きれいに貝が。まさしく生きていたような状態で。絶滅したマキヤマキララガイっていう。私も正直言ってびっくりしました。他の場所でこれ出せたら、博物館によっては「ください」って言うかもしれない

採集した化石は、記念に持って帰ることができる。

2023年3月21日放送

(東海テレビ)

東海テレビ
東海テレビ

岐阜・愛知・三重の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。