織田信長が築いた「安土城」をよみがえらせるプロジェクトが本格的にスタートした。復元の“カギ”は…遠く離れた国にいった幻の“屏風”だ。
織田信長が築いた幻の城「安土城」
安土桃山時代に戦国武将・織田信長が滋賀県に築いた「安土城」。
記者リポート:
ここは安土城の天主があった場所です。あちらこちらに柱がたっていた跡が残っています

安土城の天主は、完成してから3年後、「本能寺の変」の直後に焼失。その姿が謎に包まれていることから「幻の城」とも呼ばれている。
そんな、謎を解明しようと、滋賀県が始めたのが「安土城の復元」。

滋賀県が復元プロジェクトを始動 “カギ”はバチカン!?
このプロジェクトは、安土城の全容を解明し、VR(バーチャルリアリティ)の技術を駆使して、現代によみがえらせようというものだ。
復元のカギとなるのが、安土城と城下が描かれた「安土山図屏風」。
絵師の狩野永徳によって描かれたという唯一、安土城の全容が見える“貴重な”資料だが、400年以上前に遠く離れたバチカンのローマ教皇に贈られた後、行方不明になっている。

滋賀県は有力な情報を得ようと、イタリアで働いた経験のある大杉副知事をバチカンに派遣した。

バチカン側も調査することで合意し、復元に向けた一歩を踏み出した。
大杉住子滋賀県副知事:
「俺もあした図書館のなかを歩いてみるよ」とそういう感じだったんですね。組織的にハイレベルな協力の確約ができたということが非常に大きかったかなと思います

今後は本格的な発掘調査も予定されている復元プロジェクト。「信長の城」はいったいどんな姿をしているのか?期待が膨らむ。
(関西テレビ「newsランナー」2023年5月31日放送)