小中高生の自殺者が初めて500人を超えて過去最多となったことを受け、政府は2日、タブレット端末の活用による「心の健康」の早期把握などを柱とする緊急対策をまとめた。
子どもの自殺防止策を検討する政府の関係省庁会議は、「対策緊急強化プラン」をとりまとめた。

対策の柱の1つに、子どもの自殺リスクを早期に把握することを据え、学校で児童・生徒に1人1台配布されている学習用のタブレット端末の活用を盛り込んだ。
全国の学校で、オンラインによるメンタルヘルスチェック「心の健康診断」の実施を目指す。
また、自殺リスクのある子どもへの対応を充実させるため、児童精神科医や弁護士などで構成する「若者の自殺危機対応チーム」を全国の都道府県に設置し、学校などに助言を行う。

会議で、小倉将信こども政策相は、「子どもが自ら命を絶つようなことがない社会の実現に向け、関係省庁とワンチームになって、しっかりと取り組んでいきたい」と強調した。
小中高生の自殺者は昨年、過去最多の514人となっていて、政府は、今回まとめた緊急対策を「こども大綱」にも反映する方針。