故ジャニー喜多川氏の「性加害問題」について、事務所の現社長が動画で言及、謝罪した。
「私自身、異常性に違和感持つことができなかった」
ジャニーズ事務所がきのう14日、午後9時に公開した異例の動画。
この記事の画像(10枚)ジャニーズ事務所 藤島ジュリーK.社長:
株式会社ジャニーズ事務所代表取締役社長、藤島ジュリーでございます。
ジャニーズ事務所 藤島ジュリーK.社長:
この度は創業者・ジャニー喜多川の性被害問題について、世の中を大きくお騒がせしておりますこと、心よりおわび申し上げます。
普段、表舞台に出てこないジャニーズ事務所の藤島ジュリーK.社長。
事務所に所属していたタレントが、2019年に亡くなったジャニー喜多川前社長から、性的被害を受けたと訴えた問題。
イギリスのテレビ局BBCが、今年3月にドキュメンタリー番組を配信。
さらに4月、かつて事務所に所属していた元ジャニーズJr.のカウアン・オカモト氏が記者会見を開いた。
元ジャニーズJr. カウアン・オカモト氏:
合計で15回から20回ほど、ジャニーさんから性的被害を受けました。
今回の動画では事務所の社長として、一連の問題に初めて言及。1分9秒の動画の中で、謝罪の言葉を述べた。
ジャニーズ事務所 藤島ジュリーK.社長:
何よりまず、被害を訴えられている方々に対して、深く深くおわび申し上げます。
そして、関係者の方々、ファンの皆様に大きな失望とご不安を与えてしまいましたこと、重ねておわび申し上げます。
さらに、各方面からの質問に、社長自ら書面で回答した。
「BBCの番組報道、カウアン・オカモト氏の告発は事実か」という質問には、「当然のことながら問題がなかったとは一切思っておりません」と回答。
一方で、事実かどうかについては、「当事者であるジャニー喜多川に確認できない中で、私どもの方から個別の告発内容について、事実と認める認めないと一言で言い切ることは容易ではない」と明言を避けた。
ジャニーズ事務所 藤島ジュリーK.社長の書面での回答:
「知らなかった」では決して済まされない話だと思っておりますが、知りませんでした。
ジャニーズ事務所 藤島ジュリーK.社長:
長らくジャニーズ事務所は、タレントのプロデュースをジャニー喜多川、会社運営の全権をメリー喜多川が担い、この2人だけであらゆることを決定していました。
本件を含め、会社運営に関わるような重要な情報は、2人以外には知ることのできない状態が恒常化していました。
ジャニーズ事務所 藤島ジュリーK.社長:
私自身、その異常性に違和感を持つことができなかったわけで、ただただ情けなく、深く後悔しております。
ジャニーズ事務所が示した今後の対策
宮司愛海アナウンサー:
今回、ジャニーズ事務所は二度と同じような事態を起こさないために、今後の対策を示しています。
「外部からの協力も得ながらコンプライアンス委員会の取り組みを強化すること」、「社外取締役を迎え入れ経営体制を抜本的に見直すこと」。そして、「相談を受ける外部の窓口を今月中に設置すること」です。
ジャーナリスト 柳澤秀夫氏:
第三者による検証、これは必須だと思います。でないと、調査結果に対する信憑性が担保できないと思います。
そして、結果を公表する。 ただ、被害にあった人たちのことを考えると、細心の注意が必要だと思います。
それと、会社として社内でダメなことはダメということをはっきりと言えるような社内環境。 そういう空気を作るということが必須だと思いますね。
榎並大二郎アナウンサー:
今も被害感情を持っている人たちへの気持ちには、真摯に寄り添って対応していくことが求められます。一方で、事務所に多くのタレントの方がまだ所属されていますけれども、そうした方への影響もあると思います。
誹謗中傷など、いわれのない二次被害が起きないように、慎重に配慮しながらことを進めてもらいたいと思います。
(「イット!」 5月15日放送より)