谷国家公安委員長が、岸田首相の演説の直前に爆発物が投げつけられた際、出張先で警察庁から事件の報告を受けた後も「うな丼はしっかり食べた」と発言したことについて、26日の参院本会議で野党側が「緊張感がない」として、谷委員長の更迭を求めたのに対し、岸田首相は「引き続き職務にあたってもらいたい」と拒否した。
谷国家公安委員長は、和歌山県で岸田総理の演説に爆発物が投げ込まれた事件のあった15日、兼務する防災相として高知県に出張中だった。

これに関連して谷委員長は25日、都内で開かれたパーティーで挨拶した際、出張先の高知県で、岸田首相の演説の直前に爆発物が投げつけられたことを警察庁から報告を受けた後も「うな丼はしっかり食べた」と発言した。
26日の参院本会議で、立憲民主党の宮口参院議員は「広島サミットを前に、こうした事件に対する危機感も緊張感も感じない人物に、要人警護・警備の責任を担わせてよいのか。『うな丼大臣』は即刻更迭してください」と岸田首相に、谷委員長の更迭を求めた。
これに対し、岸田首相は「谷大臣は、出張先において和歌山での爆発物投てき事件の発生について報告を受、必要な指示、情報収集を行ないながら、業務を継続したものと聞いている。引き続き職務にあたってもらいたいと考えている」と述べ、野党側の更迭要求を拒否した。