古都・京都の美しい景観を守るためのルール「高さ規制」が、25日から緩和された。マンションなどを増やし、20代後半から30代の若い世代や子育て世代の人口流入を目指す、京都市の新たな切り札となるか注目される。
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高さ規制緩和も…「マンションの値段はさらに上がる」
高さ規制の緩和で、若い世帯が住む住宅を増やし、価格高騰に歯止めをかけ、税収を増やしたい京都市の思惑。しかし、不動産業者の見方は少し違うようだ。
アムネッツ 吉田剛志課長:
皆さん求められるところに物件が建てば、またさらに(値段が)上がっていくでしょうとしか思えない。
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アムネッツ 吉田剛志課長:
“京都ブランド”で「京都の○○がしたいから」「京都独特のこれを求めて」と、こちらに住む方もいらっしゃるので
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「高さ規制」の緩和は、本当に京都市へ“子育て世帯”を呼び寄せることにつながるのか。
京都の不動産事情に詳しい不動産コンサルタント、コミュニティ・ラボ代表の田中和彦さんに伺った。
「京都・中心部は富裕層しか住めない」
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コミュニティ・ラボ代表 田中和彦さん:
(高さ規制緩和によって)子育て世帯をある程度は呼び込めるのではないか。ただし“富裕層の子育て世帯”に限られる。高さ制限が緩和されたといっても、それほど安くなるわけではない。今まで通り富裕層しか住めない状況が、そんなに変わることはないと思います
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コミュニティ・ラボ代表 田中和彦さん:
住まいは増えますが、例えば高さ規制が20メートルから31メートルに変わる地域で、3~4層増えるだけで、それほど戸数が増えるわけではありません。"多少は増える"ぐらいにとどまると思います。
マンション価格は、それほど下がるとは考えられない。地価はおそらく上がると思います。マンション業者は、その土地でどれぐらいの戸数を建てられるか計算して、土地を買います。
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コミュニティ・ラボ代表 田中和彦さん:
高さ規制緩和は地価が上がる要素になります。地主さんは分かっていて、もう上がり基調になっています。子育て層が離れ、人口が減っているといっても、京都の魅力がなくなったからではありません。文化、歴史、大学、博物館などもたくさんある。
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コミュニティ・ラボ代表 田中和彦さん:
その価値を見いだされて価格が上がっている。今一度その価値を見直して、子育て層を戻すのがよいのでは。ただ住宅を安くするのとは違うかと思います
京都の魅力を最大限生かした、きめ細かな街づくりが求められるのかもしれません。
(関西テレビ「newsランナー」2023年4月24日放送)