岸田首相も課題の解消に向けて意欲を示している「小1の壁」。新潟市で行われた小学校の入学式では、子どもへの心配な気持ちだけでなく、仕事との両立に心配を抱く保護者の姿があった。

新入生の保護者から不安の声

保育園の間は、早朝保育や延長保育などを使うことができるが、子どもが小学校に入ると、学童保育では、子どもを預かる時間が短くなり、仕事と育児の両立が突然難しくなってしまう、いわゆる「小1の壁」。

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4月、新潟市中央区で行われた小学校の入学式で、子どもたちの成長した様子を感慨深く見守る保護者だが、親なしでの登下校や勉強・集団生活など、環境が変化する子どもに対して心配な気持ちがあるようだ。

保護者:
30分の入学式も落ち着いて座っていられない感じだったのが心配

こうした子どもへの心配に加え、「小1の壁」として親が不安を募らせるのが、仕事と子育てとの両立。

保護者:
学童保育も行く。仕事が終わって、すぐ迎えに行かないといけないのは、ちょっと大変だと思う

保護者:
私は家での仕事なので、すごく気にしなくてはいけないということはないが、やっぱり外に仕事に出ている人たちは大変だというのを聞く。塾の送り迎え、これから塾に入るかもということで、そういうことも聞く

課題解決へ ファミリーサポート事業

こうした課題の解決策の一つに、新潟県内20市町村で実施されている「ファミリーサポート事業」がある。

子どもの送迎や見守りをお願いする依頼会員と、子どもたちの世話をする提供会員をマッチングする制度で、市町村によって利用料金は様々。1時間400円~900円ほどで利用することができる。

一方で、「子どもの世話をする提供会員が不足していて、依頼に100%応えられていない」「提供会員が高齢化し、車での送迎がお願いできない」といった課題を挙げる市町村も。

共働き世帯が多く、親だけで子どもを育てるのが難しくなっている今、「小1の壁」打破には、社会で子どもを見守るという意識の変革も求められている。

(NST新潟総合テレビ)

NST新潟総合テレビ
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