廃線となった鉄道跡地のトンネルで1年間熟成し、カビの力でうまみを凝縮するという独自の製法でつくった生ハムがドイツの品質協議会で金賞を受賞。絶品生ハムを生み出す佐賀・唐津市の製造工場を取材した。

唐津くん煙工房(唐津市松南町)
唐津くん煙工房(唐津市松南町)
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独自の方法で生ハムを製造しているのが佐賀・唐津市にある唐津くん煙工房。

温度・湿度調整に最適な「トンネル」

生ハムの熟成にとっておきの場所があるという。
それが、唐津市の呼子線跡地にある現在は使用されていないトンネルだ。

トンネルは山によって断熱されているため年間を通して気温が一定で、生ハムやサラミの熟成に適した温度・湿度に調整しやすいという。

使用するのは脂と赤身のバランスが良く、生ハムを作るのに向いている豚肉。
塩づけした豚肉をトンネル内で3週間熟成させ、その後塩抜きをし、さらに3週間熟成させる。

うまみを凝縮するのはカビの力

その後、熟成させた肉にカビを吹き付けていく。
カビが肉の栄養分からアミノ酸を引き出し、うま味が増すという。

唐津くん煙工房 雪竹俊範社長:カマンベールチーズのように、うま味が凝縮しておいしくなります。

カビを吹きつけた肉は、1年間熟成させた後、商品化される。

ドイツで金賞の生ハムの味は…

カビの力と温度と湿度が安定しているトンネルでの熟成によって「うま味」が良く出ている。もちろん、塩のバランスとスパイスの香りも抜群。

唐津くん煙工房 雪竹俊範社長:
もっともっと知ってもらいたい

(サガテレビ)