IMF=国際通貨基金は11日、アメリカの銀行破綻などを発端とした金融不安を背景に、世界全体の経済成長率を下方修正した。
IMFが発表した最新の「世界経済見通し」では、、今年の世界の経済成長率は、2・8%と1月時点の予測から0・1ポイント引き下げられた。
IMFは世界的なインフレの高止まりを、「危険な時期に突入」と指摘したほか、アメリカのシリコンバレー銀行などの破綻を発端とした、金融不安により世界経済が「下振れ方向に大きく傾いている」と分析している。
また日本については、去年10月から12月期の設備投資の不振などを反映し、経済成長率は1.3%と、予測から0.5ポイント引き下げた。

一方、アメリカのイエレン財務長官は講演で、「半年前よりも世界経済は確実に強く明るくなっている」と述べた。
インフレや経済の状況は改善しているとして金融不安の広がりに対し、楽観的な見方を示した。