高市早苗科学技術相は4日の記者会見で、5月に仙台市で開かれるG7(主要7カ国)科学技術相会合の共同声明などに、「北極と南極における海洋観測の強化」を盛り込む方向で調整していると明らかにした。
会見で高市氏は、気候変動など地球規模の課題解決に向けた国際協力がG7科学技術相会合の議題になるとした上で、「成果文書の中に、北極と南極における海洋観測の強化が盛り込まれるように各国と調整している」と述べた。
地球温暖化が進む中、氷が解けている北極や南極はデータがとりづらいことが課題となっている。
このためG7会合では、南極・北極周辺の気象状況など海洋観測の強化に加え、収集したデータを元にしたシミュレーションの構築などについて議論する見通しだ。
さらに安全保障面で、近年北極海に進出を強めるロシアや中国を牽制する狙いがあるものとみられる。
G7科学技術相会合は、5月12日~14日に開かれ、科学技術に関する論文やデータへのアクセスのあり方などについても議論する予定だ。