石川県輪島市、輪島塗で有名だが、実は、日本有数の天然フグの漁獲量も誇る。そんな輪島市にある老舗料理店で、てっさ、てっちりをはじめ、様々なフグ料理が楽しめると聞いて取材した。

この記事の画像(24枚)

能登のフグ料理に舌鼓

輪島市門前町で、創業から90年を超える「丸山料理店」その店で3代目を務めるのが丸山剛さんだ。

丸山さんは輪島市の高校を卒業後、大阪で和食の修行を積んだ。28歳で故郷に帰り、家業を継いだ。そんな丸山さん、大阪でフグ料理を学び、フグのエキスパートだという。

竹内章アナウンサー:
こちらを継いでどれぐらいに?
三代目 丸山剛さん:
23年になります。親の背中をずっと見てきて、親父から「本物を見て来いよ」と。修行で一番やってよかったのは茶道です。お客様を喜ばせるために用意をしなさいということですかね。

竹内アナ:
お客様をもてなす気持ちみたいなものも身につけて帰ってこられた?
丸山さん:
そっちの方が大きかったかなと思います。

店は、一般的な海鮮料理を中心に提供していたが、2011年転機が訪れる。

輪島市が天然フグの漁獲量日本一になったこと機にフグで町おこしを始めたのだ。

大阪での修行時代にフグの調理をマスターしていた丸山さんはフグ料理に舵を切った。

竹内アナ:
「俺の得意分野だぞ」みたいな感じ?
丸山さん:
来たか!と。
竹内アナ:
フグ料理を目当てに来られるお客さんも多いんですか?
丸山さん:
能登は取れるフグの種類が多い。火を通した方がいいフグもありますし、生に向いているフグもある。使い分けできるというのが能登の最大の強みですね。

「刺身は養殖の方が美味しい」天然・養殖を使い分けた見事なコース

竹内アナ:
これがマフグ?
丸山さん:
はい、”輪島ふぐ”です。

丸山さん:
中骨をいしる(能登の魚醤)につけ込んで、これを陶板焼きにします。
竹内アナ:
肉と一緒で骨の周りは美味しいんですね。

刺身のてっさに使うトラフグは高価なため、丸山さんはシマフグなど他の品種で代用していた。しかし、2年前、救世主が現れたと言う。

竹内アナ:
これがトラフグ?
丸山さん:
これは金沢大学の養殖のトラフグになります。能登町で金沢大学がトラフグを養殖しています。金沢大学のフグは美味しいんです。美味しさで言うとお刺身の場合は養殖の方が美味しいと思います。

火を通すものは「輪島の天然フグ」。刺身にはフグ料理のプロである丸山さんが太鼓判を押す「金沢大学の養殖フグ」を使うと言う。

竹内アナ:
ものすごく豪華ですね。先ずはてっさですね。コリコリ感がすごいですね。

竹内アナ:
続いて陶板焼きをいただきます。プリプリですね。フグの旨さがいしると合わさっています。凄く人気があるのが分かります。

さらにてっちりや…

「ふぐのから揚げ」

白子焼きも絶品だ!

竹内アナ:
老舗を守っていかなきゃというお気持ちはありますか?
丸山さん:
そういう事を考えるよりは、目の前のお客さまを大事にするということに専念したいなと思っています。ブレないというんですかね。修行した時の味に近づけるようにやっていきたいと思っています。

(石川テレビ)

石川テレビ
石川テレビ

石川の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。