絵に描いたようなセレブ女性の切断遺体
香港の人気モデルだった女性が切断された遺体で見つかった事件。元夫一家の常軌を逸した行動が徐々に明らかになり、香港と中国本土を揺るがす事態となっている。
人気モデルでインフルエンサーの蔡 天鳳（さい てんほう）さん（28）が香港の郊外で遺体となって見つかったのは2月24日のことだった。
自身のインスタグラムではピンクのドレスや有名ブランドの服をまとう姿を披露していた蔡さん。
モデルとしての活動に加え、実業家の親を持つことでも知られ、世界各地を訪問するなどゴージャスな暮らしぶりを発信していた。
セレブを絵に描いたような蔡さんだが、その最後は冷蔵庫の中から無残な切断遺体となって発見された。
香港警察の会見：
冷蔵庫の中で人体の一部を発見しました。部屋の中には人体を切断するためとみられるドリル・ノコギリ・手袋などがありました。
この事件をめぐり逮捕されたのが、かつて蔡さんと結婚し2015年に離婚した元夫の鄺 港智（こう こうち）容疑者（28）。
ところが、逮捕されたのはこの元夫だけではなく、元夫の父（65）と母（63）、そして3歳年上の兄（31）も一緒に逮捕され、ほかに2人も逮捕された。
元夫一家による計画的な犯行
浮かび上がってきたのは、元夫一家が家族ぐるみで計画的に蔡さんを殺害した疑いだ。
元夫の父親らが今年2月に借りた住宅は、蔡さんを殺害するために借りた疑いがあるという。
近所の住民は、事件当日の昼間、奇妙な物音を聞いていた。
事件現場近くの住民：
ドリルやノコギリの音だね。昼間に遺体を処理していたとは全く思わなかった。
なぜ？家族ぐるみの犯行を企てることになったのだろうか？
明らかになったのは、蔡さんと元夫の離婚後も、この一家が蔡さんの資産に頼った生活を続けていたということ。
現地では「パラサイト一家」とも呼ばれている。
離婚後も蔡さんの高級マンションで暮らしていた元夫一家
元夫らが住んでいた高級マンションは、蔡さんが日本円で12億円以上で購入したものだという。
香港中心部にありながら、緑豊かな場所に建ち、室内も広々とした造り。
地元メディアによると、蔡さんは元夫と離婚後の2019年に、この高級マンションを購入。
元夫とその両親と兄が、ここで暮らす一方で、蔡さんの運転手を務めていた元夫の兄以外は仕事に就いていなかったという。
そうした中で、事件発覚の3日前の2月21日を最後に蔡さんの行方がわからなくなっていた。
その日、蔡さんが、元夫らが住むマンションを出て、車に乗り込む様子が防犯カメラに写っていたという。
蔡さんに寄生を続けてきたパラサイト一家との間で何があったのか？
現地警察はその動機を調べるとともに、まだ見つかっていない遺体の一部についても捜査を続けている。
（イット！ 3月3日放送より）
