ロシアによるウクライナ侵攻から2月24日で1年が経った。
今も戦闘が続く中、平和への願いが広がっている。
北海道に住むロシア人も、一刻も早い戦争終結を祈っている。

札幌市民:
ライフラインが止まっているという報道を見て、相当大変だろうなと思います

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札幌市民:
戦争がこちらでも起こったら怖いという印象はあります

旭川市民:
自分の子と同じくらいの年齢の子が、大人の都合であのような目にあい、見ていて心苦しいものがあります

函館市民:
ロシアの侵攻は日本の経済にも影響しています

平和への思いは、北海道で暮らすロシア人も一緒だ。
函館市に住むパツーシニー・ワレーリーさん。

妻の夏実さんとロシアの雑貨や、菓子などを販売する店を営んでいる。

函館市在住ロシア人 パツーシニー・ワレーリーさん:
この1年は長かった。良くないことがあり過ぎて長く感じた。多くの人たちが被害を受け、命が助かっても手足を失うなど障害が残った人も大勢いる。親を失った子どもたちも大勢います

ロシア国内では表現の自由がおびやかされた状態が続いているという。

函館市在住ロシア人 パツーシニー・ワレーリーさん:
近所同士での争いもある。80歳を超える男性が『戦争反対』を口にし、それを聞いた人が通報した。その男性は高額の罰金刑に処されました

ウクライナで多くの犠牲者が出ている一方、ウクライナ軍によるとロシア側の戦死者は14万人に上るとしている。

函館市在住ロシア人 パツーシニー・ワレーリーさん:
ウクライナ人とロシア人を自分は分けて考えることができない。かつてソビエト連邦時代に同じ国民として生きてきたので、ただ深い悲しみでしかないです

雑貨店では平和への願いを込めた「ウクライナフェア」を始めた。
マトリョーシカなどのロシア雑貨だけではなく、ウクライナの雑貨も販売するのだ。

ワレーリーさんの妻 パツーシニー・夏実さん:
こちらはウクライナの「ピサンキ」。情熱や平和など、色と線で意味合いが違います

ニワトリの卵で作られた「ピサンキ」は、平和や五穀豊穣などを祈るウクライナの伝統工芸品だ。

この「ピサンキ」の売り上げは、全額ウクライナ支援にあてることにしている。

ワレーリーさんの妻 パツーシニー・夏実さん:
ウクライナの平和への願いを、みなさんと分かち合いたいです

函館市在住ロシア人 パツーシニー・ワレーリーさん:
平和と希望を願い、家に飾られるピサンキ。その願いが本当にかなってほしいです

一刻も早い戦争終結への願い。平和が訪れるのはいつになるのだろうか。

北海道文化放送
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