東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出をめぐり、韓国の政府系研究機関が、海洋放出した場合も「大きな影響がない」とするシミュレーション結果を発表しました。

この記事の画像(2枚)

韓国の海洋科学技術院などは、福島第一原発の処理水を太平洋に放出した場合に放射性物質「トリチウム」がどのように拡散するかシミュレーションしました。
その結果、トリチウムは10年以内に北太平洋全体に拡散するものの、濃度は韓国海域の水準の10万分の1と極めて低い濃度になると推定されると発表しました。
担当者は「この程度の濃度は、実際に海洋に存在するトリチウムに比べてかなり少ない量」だとし、「数値だけ見れば大きく影響がない」と説明しています。

日本政府は福島第一原発の処理水について、今年の春から夏ごろに海洋放出する方針で、韓国政府はこれまで懸念を示しています。