
フィリピンでの裁判の結論が、7日に持ち越された渡辺優樹容疑者(38)ら2人。

取材班は3日、一連の強盗事件の指示役とされる“ルフィ”の正体を知るという人物と接触した。
“ルフィ”は今村容疑者?「渡辺に尻尾振るしか…今村にそれほど力はない」
話を聞いたのは、不法滞在により、フィリピンのビクタン収容所に5年以上いたという、鈴木さん(仮名)。

一連の強盗事件の指示役とされる“ルフィ”の正体を知っているという。

ビクタン収容所にいたという鈴木さん(仮名):
ーールフィは誰なんですか?
今村(容疑者)。
“ルフィ”は今村磨人(いまむら・きよと)容疑者(38)だという。

ーーどうして分かったんですか?
(収容者と電話で)「ルフィが誰か分かるか?」と聞いたら、「うんわかるよ。(今村)磨人(容疑者)」と。「どうして?」と聞くと、「テレグラム(通信アプリ)で友だちになっていた。今回の事件があってから急に削除された」と。
名前が出てくるじゃないですか。アカウントの名前が“ルフィ”になっていたと。だから今村なんですよ。

今村容疑者は、通信アプリ「テレグラム」で“ルフィ”というアカウントを使い、やりとりしていたという。

その今村容疑者と渡辺優樹容疑者との関係について、こう話す。

ビクタン収容所にいたという鈴木さん(仮名):
頭は渡辺(容疑者)でしょう。やっぱりお金を持っていますから。今村(容疑者)は金がないから、どうにかして食っていこうと思ったら、渡辺(容疑者)に尻尾ふるしかないですから。今村(容疑者)には、それほど力はないと思う。

2人は同じ38歳だが、立場は渡辺容疑者の方が上に見えたという。
収容者2人と電話…持ち物検査後もなぜ使用? “情報源は収容所スタッフ”
今でも、収容所にいる人たちとコンタクトを取っているという鈴木さん。

「出るかな?ちょっと待ってね」と言うと、収容所にいるというA氏に、ビデオ通話で電話を掛けた。
鈴木さん(仮名):
こんばんは。白髪増えたね?
収容者 A:
そう?まだ全部じゃないよ。今家にいるの?

収容所のベッドの上でくつろぐA氏。

横にはタオルが掛けられ、扇風機やコップなどが置かれた棚も映っている。

A氏によると、このところスマホの使用が厳しくなっているという。

収容者 A:
正直、今はスマホ使いづらいんだよね。みんな隠しながら使っているんだよ。もしばれたら捕まっちゃうから。
鈴木さん(仮名):
持ち物検査とかあった?
収容者 A:
そうそう、きょうもあったんだよ。もう終わったけど。

ビクタン収容所では1月31日、抜き打ちの持ち物検査が行われ、多くの携帯電話が押収された。それにも関わらず、なぜ携帯電話を使用することができるのだろうか。
すると鈴木さんは、さらにもう1人、収容所にいるB氏に電話した。

収容者 B:
(捜索場の出所は)こっち(収容所)のスタッフじゃないですかね。洗濯物に隠して…。
鈴木さん(仮名):
オレもやったことあるよ、それ。

事前に捜索情報をキャッチしたため、スマホを洗濯物の中に隠したというB氏。
鈴木さんによると、情報は収容所のスタッフを通じて入ってくるという。

鈴木さん(仮名):
時間は言わないけど、「来るぞ」という感じでね。「気をつけろ」と。

B氏から送られたという収容所内部の写真にも、堂々とスマホを使う人物が映っていた。

近くこの収容所を出て、日本に強制送還されるとみられる4人の容疑者。彼らが収容所内で使っていた携帯電話の解析が、一連の事件の解明に向けた最大のカギとなる。
(「イット!」2月6日放送より)