珠洲の冬の味覚にあんこう鍋がある。そんな珠洲市で、コロナ禍で中止されてきた「あんこう祭り」が3年ぶりに復活し、多くの来場者が名物のあんこう鍋を楽しんだ。そんな珠洲のアンコウ料理を取材した。

珠洲の冬の名物「あんこう鍋」に舌鼓

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創業57年、珠洲市宝立町の田崎荘はアンコウ料理で有名な民宿だ。

田崎荘2代目の田﨑正彦さん(77)。この季節は、アンコウの調理に追われる毎日を送っている。

竹内アナ:
田崎荘を継いで何年ぐらいなんですか?
田﨑さん:
ちょうど40歳の時に帰ってきて、今77歳なので37年ですね。それまでは10年間、金沢港で魚の競りをしていました。

竹内アナ:
競り人ですか?
田﨑さん:
そうです。魚しかないです。
竹内アナ:
昔から魚が好きだったんですか?
田﨑さん:
子供の頃は釣りが好きだった。海の近くに住んでいたのでね。

竹内アナ:
この時期の珠洲はやはりアンコウ?
田﨑さん:
冬の食べ物と言えば”タラ”か”カニ”か”アンコウ”ですね。

竹内アナ:
冬場が良いんですか?
田﨑さん:
冬場はアンコウの肝。肝臓が大きくなるから。寒いと大きくなる。

竹内アナ:
鮮度の良し悪しは見て分かる?
田﨑さん:
目を見れば分かる。魚は目を見れば分かる。

目を見れば鮮度がわかる!?「アンコウ」の7つ道具とは

捨てる所が無いと言われるアンコウ。この日、田﨑さんが仕入れたのは、約15キロもある大きなアンコウだ。

竹内アナ:
眼だけ見ると可愛らしいですが、アンコウは少しグロテスクな魚ですよね。
田﨑さん:
グロテスクな方が魚は美味しいんですよ。取り敢えずヒレから。

竹内アナ:
ヒレは食べないんだ。
田﨑さん:
食べます!

竹内アナ:
次は尻尾。尻尾は食べないのね?
田﨑さん:
食べます!
竹内アナ:
尻尾も食べるんですか!

アンコウは7つの部位に分けられる。これを7つ道具と呼んでいるそうだ。

田﨑さん:
ホホ肉、身、エラ、胃袋、肝臓(あん肝)、卵巣、皮とヒレ。

竹内アナ:
あんこう鍋にはこのうちのどれが入る?
田﨑さん:
全部入ります。
竹内アナ:
全部味わえるんですね。

昆布などがベースのだしに、奥能登の名物で日本三大魚醤と言われる「いしる」を入れる。

田崎荘自慢の鍋はアンコウの煮凝りなどが入ったコース料理で提供されるそうだ。

田崎荘のあんこう鍋を頂いた。

竹内アナ:
コリコリでプリプリ。

竹内アナ:
そして何と言っても「あん肝」。まったりしていて濃厚ですね。
田﨑さん:
味が濃いんです。

竹内アナ:
今、珠洲で安幸キャンペーンっていうのをやっているんですよね?
田﨑さん:
あんこう鍋を食べるとお客さんが珠洲市から助成金を受け取れるんです。
竹内アナ:
田崎荘以外でも良いんですか?
田﨑さん:
良いですよ。
竹内アナ:
心広いですね。
田﨑さん:
あんまり来ちゃうとワシが疲れる(笑)

安くアンコウを頂いて幸せになれる安幸(あんこう)キャンペーンは、2023年3月末までの開催だ。

(石川テレビ)

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