他人のクレジットカードで“電気代をだまし取った”男女が逮捕された。

警察車両へ乗せられる男(18日夜、東京・丸の内署)
警察車両へ乗せられる男(18日夜、東京・丸の内署)
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警察車両へ乗せられる男(18日夜、東京・丸の内署)
警察車両へ乗せられる男(18日夜、東京・丸の内署)
警察車両の後部座席に乗せられた女(18日夜、東京・丸の内署)
警察車両の後部座席に乗せられた女(18日夜、東京・丸の内署)

18日夜、東京・丸の内署で警察車両へと乗せられる2人の男と後部座席で前を見つめる女。

この3人が電気料金として不正に得た総額は約14億円に上るとみられている。

窃盗などの疑いで逮捕されたのは、電力小売代理店「I・T・S」元社長・野口剛こと湯暁懿(トウ・ギョウイ)容疑者ら3人。

いずれも中国籍の3人は、他人のクレジットカードで電力会社と契約を結び、2021年4月~7月までの間に電気使用料金、約20万円を不正に得ていた疑いが持たれている。

中華料理店に「電気料金を通常料金より15%割引します」と持ちかけ

他人のクレジットカードで電気代をだまし取る手口はどのようなものだったのか。

湯容疑者ら3人は電気の小売り代理店を名乗り、静岡県内の中華料理店に「電気料金を通常料金より15%割引します」などと持ちかけ契約を結んだ。

その上で不正に取得した他人のクレジットカードを中華料理店のものと偽り、電力会社の出光興産に電力の供給を申し込む。

その後、出光興産は中華料理店に送電しましたが、中華料理店は出光側ではなく、湯容疑者らに電気料金を支払っていた。

出光興産に支払われる実際の電気料金は、不正に使用されたクレジットカードの名義人が知らぬ間に負担していた。

湯容疑者ら3人は、埼玉県川口市にある3階建てビルの1室を拠点にして、従業員16人ほど雇い犯行を繰り返していたとみられている。

調べに対し、湯容疑者は「従業員に指示して電気を盗み取った」と話し、容疑を認めている。

捜査関係者によると、他人のクレジットカードを不正に取得した方法については、「QQという中国のメッセージアプリの掲示板に“カード情報を売ります”という書き込みがあったので、情報1件につき1万円で買った」と供述しているという。

「通常料金より15%割引します」といううたい文句で、全国の中華料理店や個人を相手に荒稼ぎしていたとみられる3人。

警視庁は3年間で約14億円を不正に売り上げていたとみて調べを進めている。

(「イット!」 1月19日放送)