2023年の干支・ウサギ。よく知られている動物だが、あまり知られていない意外な姿もある。愛媛県立とべ動物園で、飼育担当をしている名智柾友キーパーに話を聞き、ウサギの“あれこれ”を検証した。

ながーい耳の大切な2つの役割

とべ動物園には現在、5匹のウサギがいる。

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鈴木瑠梨アナウンサー:
もふもふですね。抱っこしてるとどんな感じなんですか?

とべ動物園 飼育担当・名智柾友キーパー:
もふもふしているのであったかいですね。僕のペットだったら抱いて寝てますね

担当するウサギにメロメロなご様子の名智キーパーに気になる“あれこれ”を聞いてみた。

鈴木瑠梨アナウンサー:
ひとつ目は「どうして耳が長いの?」

ウサギといえば、最大の特徴はながーい耳。実は秘密がある。

とべ動物園 飼育担当・名智柾友キーパー:
基本的に野生のウサギさんだと、外にいるので空から狙われたりだとか、キツネさんに狙われたりだとか、捕食対象の動物なので、危険を察知しやすいように、耳が長くなっていますね

このながーい耳のおかげで周囲の音をより集めやすくなり、敵からいち早く逃げられるのだ。さらに、こんな大切な役割も。

とべ動物園 飼育担当・名智柾友キーパー:
この耳よく見ると細い血管が通っているんですけど、毛細血管といって自分の体温を調節してくれているんですよね

暑い時は耳に風をあてて体温を下げ、逆に寒いときは耳を折りたたみ体を小さくして体温を保つ。

ながーい耳は自分の体を守るためのものでもあったのだ。さて、続いては皆さんも一度は聞いたことあるはずのあの「うわさ」。

「寂しいと死ぬ」はうそ?

鈴木瑠梨アナウンサー:
寂しいと死んじゃうって本当?

「ウサギは寂しいと死んじゃう」という言葉を聞いたことはないだろうか?

そもそも、このうわさが広く知られるようになったのは、1993年にフジテレビ系で放送されたドラマ「ひとつ屋根の下」がきっかけといわれている。ドラマの中に「ウサギって寂しいと死んじゃうんだから」というセリフがあったのだ。このセリフの通り、ウサギは寂しいと死んでしまうのだろうか?

とべ動物園 飼育担当・名智柾友キーパー:
このうわさ信じてる人が多いみたいなんですけど、本当はこれうそなんですよね。寂しいと死んじゃうっていうよりも、ストレスで死んじゃうことの方が多い

いつもいる飼い主がいないなど、ちょっとした環境の変化がストレスになり、命を落とすこともあるという。

鈴木瑠梨アナウンサー:
デリケートな動物ってことは間違いないんですかね

とべ動物園 飼育担当・名智柾友キーパー:
間違いないです

原付バイクよりも速い!実は“俊足”の持ち主

鈴木瑠梨アナウンサー:
では、3つ目の質問に行きます。ことわざ「脱兎のごとし」逃げ足って速いの?

ことわざ「脱兎のごとし」…逃げるウサギのように、非常に素早いこと。実際、ウサギは足が速いのだろうか?

とべ動物園 飼育担当・名智柾友キーパー:
ウサギが走るスピードが大体時速40km~60kmくらい。結構速い。感覚でいうと原付バイクよりも速い

丸くてかわいい見た目でも、実は俊足の持ち主だったのだ。

とべ動物園 飼育担当・名智柾友キーパー:
やっぱり捕食者から逃げるっていうのが一番大きい理由です

安心して暮らせる動物園では、全力で走る姿を見ることはなかなかできないが、ウサギの能力、なかなかすごいのだ。
ウサギにまつわる“あれこれ”の真相がわかったところで、皆さんも2023年の主役・ウサギに会いに動物園にお出掛けしてみてはいかがだろうか。

(テレビ愛媛)

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