年末年始の食卓を彩るウニ。普段はなかなか手が出ないけれど、この時期は特別にという人も多いと思う。2021年は赤潮の影響で価格が高騰したが、2022年はどうなっているのだろうか?

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丼にたっぷりと盛り付けられたウニ。とろけるような舌触りと濃厚な旨みが魅力だ。

北海道釧路市の和商市場の「露風庵」のウニ丼は、10月から漁が始まった北方四島産のウニを使っているが、仕入れ値は例年の倍になり頭をかかえている。

露風庵 横田 國勝さん:
このウニは値上がりして1折6000円以上する。これに安いものを混ぜる。ウニ丼1杯2300円で出しているが採算が合わない

北方四島産のウニは輸入品として扱われるため、円安の影響を受け価格が高騰しているのだ。

買い物客:
口に入らなくなった。寿司にウニが入らなかったりして寂しいです

店ではやむなく12月10日からの値上げを決めた。

露風庵 横田 國勝さん:
200円上げられればいいかなという感じ。原価分を値上げできるかというと、今の状態だとそうはいかない

例年、この時期は北方四島産のウニの他に北海道産も流通する。2022年の北海道内のウニ漁は、どうなっているのだろうか?

12月3日、北海道東部の厚岸町でウニ漁が始まった。2021年に発生した赤潮で厚岸町ではウニの8割が死ぬ被害があり、2022年は2か月遅いスタートとなった。

この日の水揚げは約1.1トンと例年の半分程度だったが、実入りは良好だということだ。

ウニ漁師 横田 秀敏さん:
1年前はウニ漁を続けていけるのかなという思いだったが、この先は明るい方向にいくと思う

高いもので1キロあたり約1万円の値がついた。漁業関係者によると1万円を超えたのは初めてだということだ。

赤潮からの回復にはまだ時間がかかるため、今後も高値が続く見通しだ。

ウニ価格の高騰は札幌市でも。徐々に外国人観光客が戻り始めた二条市場では、北海道産のウニが品薄だ。

ほんま 本間 浩 社長:
北海道産のウニは1折6000円から7000円くらいで入っていたが、現在は1折1万8000円くらいになった。それに消費税がかかり約2万円くらい

そのため北方四島産に頼らざるを得ない状況だが…。こちらも店頭価格が2000円から3000円高くなっているという。年末年始にかけて、ウニの値段はどうなるのだろうか?

ほんま 本間 浩 社長:
値段は上がると思う。客がその値段で買うかどうか。店側も高い商品はストックできない

北海道産も北方四島産も品薄なウニ。しばらくは高根の花となりそうだ。

北海道文化放送
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