妻を殺害したとして逮捕された、長野県議の男。
男は妻の遺影の前で、平然とインタビューに答えていた。

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妻の遺影に手を合わせる、長野県議会の丸山大輔議員(48)。
2カ月前、妻を殺害した“犯人”について語っていた。

丸山大輔容疑者:
犯人像みたいなのが全くわからないので、何とも言いようもないですし…どこかでばちでも当たれと思いますけど

「自由に撮って」妻の発見現場で笑み

事件が起きたのは2021年9月。
長野・塩尻市にある、丸山容疑者が経営する酒造会社の事務所兼自宅で、妻の希美さん(当時47歳)が死亡しているのが見つかった。

金庫の近くであおむけになって倒れており、死因は首を絞められたことによる窒息死だった。
丸山容疑者は、事件から1年になるのを前に、FNNの単独インタビューに応じていた。

丸山大輔容疑者:
(犯人は)罪悪感みたいなものがあるでしょうから、やっぱり早く出てきて、自分から出てきてくれれば、それに越したことはないかなと

一日も早い犯人の逮捕を願う夫としての思いを語っていた丸山容疑者だが、取材の合間には別の顔を覗かせる場面もあった。

丸山大輔容疑者:
ボソボソしゃべってるけど、音は大丈夫?
あまり声を張って話すような話ではないから、フフフ…

さらに、希美さんが発見された事務所に案内してもらった際の様子は…

丸山大輔容疑者:
ここら辺なんで自由に…自由にというか、撮っていただいて、この金庫前というイメージ

妻の発見現場であるにもかかわらず、時折笑みを浮かべ、どこか冷めた様子で取材に応じていた。

記者:
(金庫は)開いていた?

丸山大輔容疑者:
いやいや…こっちの金庫は手付かずですし、ちょっと…ん…どこまで話していいのか最近わからなくなってきた

アリバイ崩れて急展開…単独の犯行か

長野県警の会見:
氏名 丸山大輔 男 48歳で、本日11月28日午後9時12分に通常逮捕しました

11月28日、急展開を迎えた事件。
殺人の疑いで逮捕されたのは、夫で現職の県議である丸山容疑者だった。

近隣住民:
本当にショックでしたね。被害者だと思っていた

県議としての顔と、明治時代から続く老舗酒造会社の社長という2つの顔を持つ丸山容疑者。
県議を7年務め、公式サイトでは「笑顔あふれる未来を拓く」とうたっていた。

丸山容疑者を知る近隣住民:
(夫婦)仲は良かったと思うんですけどね。一生懸命奥さんも働いてたから

こうした声がある一方で、丸山容疑者の友人は、希美さんの葬式で喪主をつとめた丸山容疑者の様子に違和感を覚えたという。

丸山容疑者の20年来の友人:
淡々としていた。いつもと変わらない。悲しんでいるというふうではなかった

希美さんが殺害されたとみられているのは、2021年9月29日の午前0時ごろから午前6時45分ごろまでの間。
これまで丸山容疑者は、事件当日の行動について「長野市内の議員宿舎に泊まり、自宅にはいなかった」と主張していた。

しかし、警察の捜査によると、丸山容疑者は長野市内にある議員会館から塩尻市の自宅まで、約80kmあまりを移動していたことが車の走行データから判明。アリバイが崩されたのだという。

事件前日の夜には、議員会館で同僚議員らと夕食を共にしていたことも分かっている丸山容疑者。
警察は朝までの間に移動し、単独で犯行に及んだとみて、今後は動機について捜査を進める方針だ。

(「イット!」11月29日放送分より)