2022年10月の新築マンションの平均価格が発表された。
前年の10月と比べて軒並み上昇、東京23区は9365万円(10.8%増)と2月以来の9000万円台に。神奈川県でも5913万円(15.9%増)と16%近く値上りしている(不動産経済研究所調べ)。

東京23区は2月以来の9000万円台に…
東京23区は2月以来の9000万円台に…
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なぜ、物価高でマンションも値上りしているのか?どこまで上がるのか?都内の現在建設中の新築マンションを取材した。

建築現場のアレも コレも ソレも…価格が「全て上がっている」

今回、足立区で建設中の10階建てマンションに、特別に許可をいただき中を見せてもらった。

現在出来ている一番の上の8階部分に到着。まだ壁や柱を作る基礎的な工事が続いていたが、こうした“資材”にも物価高の影響は出ているのか?

オープンハウス・アーキテクト建築部の五味久忠部長は、「もうすべての材料が上がっている状態です」と話す。コロナから世界経済が回復する中で建築需要が増加したことや、急激な円安が原因だという。

担当者は、材料だけで1割くらいは価格が上がっていると話す
担当者は、材料だけで1割くらいは価格が上がっていると話す

オープンハウス・アーキテクト 建築部・五味久忠 部長:
型枠に使うベニヤ材もほぼ輸入材。円安に伴って価格は高騰しています。材料だけで、この1年で1割ぐらいは上がっているかと思います。

さらに、マンションの大部分を占めるコンクリートも高騰しているという。

オープンハウス・アーキテクト 建築部・五味久忠 部長:
使用される石炭の価格による影響だと思います。
また、コンクリートを輸送するのに生コン車というのを使うんですが、それに使うガソリンや燃料費も影響していると思われます。

続いて、階段を降りて下のフロアへ。物価高の影響は、内装工事にも及んでいた。
壁の一部に、素材が違う場所を発見。これは?

断熱材は「石油の塊」
断熱材は「石油の塊」

オープンハウス・アーキテクト 建築部・五味久忠 部長:
これは石油系のウレタンで、断熱材として使用されています。これが昨今、値段が非常に上がっています。断熱材は石油の塊みたいなものですので

ーーむしろ上がってないものっていうのは?
ないです。下がっているものがないですね。

土台も内装も資材が高騰…。全てを価格に転化していくと大変なことになると思うが、どうしているのだろうか。

オープンハウス・アーキテクト 建築部・五味久忠 部長:
お客さんとお話しする時に、いつも予算が合わなくて。なんとかかんとか仕様を変更させてもらって、なんとか事業化するようにっていう、今ちょっと苦労が絶えない状況ですね。
できるだけ材料をまとめて買うと単価も多少落ちますので、そこで原価を落とすという努力はしています。

資材値上がり+円安で価格高騰…しかし今が“買い時で売り時”!?

こうした資材の高騰以外にも、マンション価格が上がる要因がある。
それが、今の「円安」だ。円安による“割安感”で、アメリカや中国から投資目的の需要が高まっているのも、値上げの要因となっているいう。

値上がりの原因は資材高騰だけではない
値上がりの原因は資材高騰だけではない

家は大きい買い物なので、値上がりしている聞くと、「ちょっ待とうかな」という気持ちにもなるかと思うが…、少し状況が違うようだ。

オープンハウス・ディベロップメント営業部の丹保祐一さんによると、今の時期、「新築マンションは買い時 中古マンションは売り時」だという。
一時期、新築マンションの65%程度だった中古マンションの価格が、現在は80%程度まで上昇。中古市場の活性化で新築との価格差が縮まってきていて、中古マンションは“売り時”だという。

中古市場も活性化している
中古市場も活性化している

そして今のような“先高感”、つまり価格が上昇していく見込みが続いていく以上、新築マンションも“買い時”だというのだ。

榎並大二郎キャスター:
今はとにかく購入する人が多く、新たに建築するための土地を確保することが、建築会社の課題だといいます。建てればそれだけ人が入ってくる状況なんだそうですよ。

宮司愛海キャスター:
それは中心部だからこそという事情ももちろんあるでしょうから、それをどう地方に分配していこうかと考えると、暮らしに関わる問題ですよね。

榎並大二郎キャスター:
そういった意味で、都心の不動産は底堅いと言う話もありました。

齋藤孝さん:
自分のライフスタイルによって「終のすみか」の場所を考えていくというのもいいと思います。例えば広さだけは譲っちゃう、高齢者夫婦2人だったら狭くてもいいから便利なところ、とか。逆にちょっと駅から離れても…とか。ちょっと条件を譲るといいかなと思うんですけどね。

榎並大二郎キャスター:
そこはじっくり考えていきたいところですよね。
今は上がる要因はあっても下がる要因は見当たらないと、いう担当者の話が印象的でした。

(「イット!」2022年11月25日放送分より)