アメリカで続く記録的なインフレが、伝統的な感謝祭を直撃している。
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アメリカでは毎年、感謝祭に合わせて多くの国民が1週間ほど休暇を取り、旅行や帰省をするなどして家族や友人と過ごすのが習慣となっている。

アメリカメディアによると、2022年は11月24日の感謝祭に合わせて、延べ約5400万人が国内外を移動すると言われている。
しかし、記録的なインフレを背景に、国内の航空便の価格は例年の4割以上跳ね上がり、西部ロサンゼルスと東部フィラデルフィア間の往復運賃はエコノミークラスで685ドルと前年の倍以上(前年約320ドル)となるほどだ。

空港利用者を取材すると、「いつもは往復で300ドルくらいなのに、今回は600ドルもした」「今年は特にチケット代が高く、去年の2、3倍になっている」といった声が聞かれた。

それでもコロナの影響で減っていた旅行関連の支出は、行動制限が大幅に緩和され、人々の移動が増えたことで2022年は2021年より6割も増えるというデータもあり、強いアメリカ経済を象徴している。
一方、感謝祭の夕食の費用が例年よりも20%上昇したというデータもあり、多くの国民にとっては財布の紐が固く、節約の工夫が求められる感謝祭となりそうだ。
(報告:FNNワシントン支局 石橋由妃)