糖類を抑えたもみじ饅頭にグルテンフリーのお好み焼き、2023年のG7サミットを控えた広島で、外国人もターゲットにした「やさしい」食への試みが広まっている。その現場を取材した。

糖類を半分に抑えた「もみじ饅頭」

2年半をかけて開発された、「もみじ饅頭ライト」は糖尿病などで糖質のコントロールが必要な人にも食べてもらいたいと、にしき堂が広島大学と共同で開発。
従来の製品に比べ糖類が半分になっており、7大アレルゲンにも対応した商品となっている。

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にしき堂・大谷博国社長:
こういったお菓子が家族団らんの時、親しい方との懇談の時などに少しでも役に立てば大変うれしいと思っています

五十川裕明記者:
これまでのもみじ饅頭と比べると少し小さい、そして、かわいい感じがします。餡の後味がとてもさっぱりしています。生地が柔らかくて、粒の感じが残っていてとても上品です。一口一口を大事に食べたい感じです

にしき堂では1千万円以上を投資して生産ラインを整備し、11月から広島県内の直営店で販売する。そしてもうひとつのターゲットは…

大谷博国社長:
海外の人はグルテンフリーを非常に注目しています。特に和菓子は健康にいい、カロリーも低めだということで注目を浴びており、海外から来た人にも、この商品は注目してもらえるのではないかと期待しています。これからのお菓子の将来性を考えると”健康”は欠かせない条件だと考えています

研究・試作を重ねて完成した「もみじ饅頭ライト」。やさしさが込められたその味は、雑味がなく"透明感"のある上品な味に仕上がっている。

”おから”で誰もが食べられるお好み焼き

広島を代表する名物で「もみじ饅頭」と肩を並べるのが「お好み焼き」

「誰もが食べられるお好み焼き」を10年前から販売していのが広島市佐伯区にある「広島焼き仔ぐま」

2013年、7大アレルゲンフリーの商品を開発し、2015年にはグルテンフリー、2016年には低糖質の商品を開発した。

広島焼き 仔ぐま・中川健社長:
これ色が違うでしょ?これ大豆なのです

Q:大豆の粉?
中川健社長:
大豆の粉ですね。おからといわれているところです。豆腐になったカスの部分が実は糖質がほとんどないんです

中川健社長:
旅行している人には、食に難を抱えた人がいないわけではない。今まで隠れていたところ、スポットが当たっていなかったところの人たちを満足させるかどうか。これは新しいお客だと思いますね。それがひいては街全体が”やさしい””食にやさしい街”の表現にもなっている気がします

G7サミットの開催地として広島は海外からも注目されることになるが、「訪れる人にやさしい街」の実現は今後のインバウンドのカギを握るかもしれない。

(テレビ新広島)

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