新潟県北部を襲った記録的な大雨から3カ月。甚大な被害を受けた地域の一つ、関川村湯沢地区の寺は全面復旧に向け、歩みを進めている。
全面復旧は「1年先までかかる」
関川村・湯沢地区にある松岳寺の住職・渋谷正淳さんは、この3カ月、同じ関川村にある息子の家で仮住まいをしながら、被災した寺の復旧に向き合ってきた。
松岳寺 住職 渋谷正淳さん:
今はおかげさまで、ぐっすり寝られるようになったが、先のことを考えるとね

松村道子キャスター:
本当にきれいになりましたね
松岳寺 住職 渋谷正淳さん:
お彼岸に間に合うようにと、(ボランティアで)板を張っていただいた。それからは、板場だけど法事やお参りもしてもらえるようになった

8月3日から4日の大雨により、湯沢地区の道路は、濁流がまるで川のように流れた。車が流され、道路は崩落。

松村道子キャスター(8月4日):
朝、様子をご覧になったとき、どう思いましたか
松岳寺 住職 渋谷正淳さん(8月4日):
「なんだこれ」と思った。本当に「なんだこれ」と。あそこに横たわっているのは木


大雨から1週間後の8月11日には、この日だけで40人のボランティアが寺の復旧に汗を流した。
松岳寺 住職 渋谷正淳さん(8月11日):
どうも皆さん、ありがとうございました。人の数って違いますね

ボランティアによる活動は9月下旬まで続いた。
松岳寺 住職 渋谷正淳さん:
水害に遭った朝は、もう何も手もつけられずに、何をしていいか分からない状態だったものが、ボランティアの方がたくさん来てくださって、ここまできれいにしていただいた

松村道子キャスター:
本堂は復旧が進んで、その本堂の先はどういう状況?
松岳寺 住職 渋谷正淳さん:
ほとんど変わらない

3カ月前、寺を貫くように流れ込んでいた大木は撤去されたものの、建物の修繕には至っていない。


松村道子キャスター:
やはり、道のりは長い?
松岳寺 住職 渋谷正淳さん:
そうですね。半年…、1年先までかかるでしょうから

全面復旧まで多くの時間を必要とする一方、本堂では法要が営まれるなど、寺は少しずつ本来の姿を取り戻してきた。

松岳寺 住職 渋谷正淳さん:
日常だったんですけどね、これが。それがいったん非日常になって、またこうして少しずつ日常に近づいてきて。まぁ、一歩一歩

被害の爪痕と向き合いながら、歩みを進める日々が続く。
(NST新潟総合テレビ)