コロナ禍で出動件数が増加傾向にある救急車は、“限りある資源”といえる。その適正な利用について取材した。

看護師が「一日救急隊員」として同乗

館内放送:
救急指令、交通事故

山口県の岩国地区消防組合中央消防署。

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木村仁美アナウンサー:
交通事故があったということで、慌ただしく準備が始まりました。救急隊員が走って車に乗り込み、出発です。サイレンが鳴ってから1分も経っていません

緊迫する車内に、普段は同乗しない1人の看護師の姿が…

「救急の日」の9月9日、地元の医療機関に務める2人の看護師に「一日救急隊員」を委嘱した岩国地区消防組合。

一日救急隊員の委任状を手渡し
一日救急隊員の委任状を手渡し

木村仁美アナウンサー:
救急車の設備や道具について説明を受けています。病院とは違うものもあるということで、救急車の中を見渡しながら真剣な表情で聞いています

岩国地区消防組合中央消防署・長木弘康 救急小隊長:
普段、病院でしか顔の見えない関係で仕事をしているが、こういった現場を体験してもらうことで地域の救急の実情を理解していただき、情報共有をスムーズに行えるようにしたい

突然入ってきた救急要請にも同行し、救急隊員が病院に搬送するまでの動きなどを肌で感じる。

到着した現場は高速道路上。運び込まれたのは30代の男性で、大型トラックに追突し、痛みなどを訴えていた。

救急隊員:
痛みはどっちが強い?ここが痛い?

幸い軽症で、病院に搬送。

岩国医療センター救急救命センター 看護師・亀田耕平さん:
今後もしっかり救急隊とコミュニケーションが取れたらと思う

一方、もう一人の看護師・佐川さんは、消防署内で重症患者に対する訓練を見学した。
これまでになかった新たな知識が身についたという。

岩国市医療センター医師会病院 看護師・佐川菜月さん:
結構、処置を現場の時点でされているんだなと驚いた。いままで救急隊の動きが全然イメージできていなかったが、それが見てわかったので、自分の動きにも繋げていけるかなと思った

本当に緊急を要する人が使えるよう…迷ったら#7119

こうした中、今、大きな問題となっているのが救急車の正しい使い方だ。

木村仁美アナウンサー:
消防団や救急隊員の方が一人ひとり丁寧に、適正利用を呼びかけるチラシを配っています

広島市消防局管内の救急出動件数を表したグラフ。コロナの行動制限のあった2020年は一時減ったが、2021年は再び増加。

2022年は8月に、1か月あたりの出動件数では過去最多の7058件を記録。

広島市西消防署・藤谷智 救急係長
交通手段がないとか、どこの病院に行けばいいか分からない、救急車で行けば早く診てもらえるのではないかという通報はなるべく控えていただきたい

救急車を呼ぶか迷った時には、「#7119」の相談センターに電話することを覚えておくとよさそうだ。

(テレビ新広島)