悲しみに包まれているイギリス。半旗が掲げられたロンドンのバッキンガム宮殿の前には、弔問に訪れる多くの人の姿があった。
イギリスの君主として最長となる70年にわたって在位し、国の統合を象徴する存在だったエリザベス女王が、9月8日に静養先のスコットランドで亡くなった。

エリザベス女王死去 関西にもゆかりが

その悲しみは、関西にも。
神戸にある、英国王室御用達のコーヒーや紅茶を販売している紅茶専門店H.R.ヒギンスでは…

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英国王室御用達H.R.ヒギンス神戸店 藤原志保子店長:
悲しいですね、朝からずっと。いつかこういうときが来ると思ってたんですけど

9日朝、店長の藤原さんは哀悼の意をこめて、エリザベス女王が愛した紅茶を花とともに供えた。

2022年6月に女王の在位70周年を祝って作られた限定品には、訃報を受けて注文が10倍以上入っているということだ。

英国王室御用達H.R.ヒギンス神戸店 藤原志保子店長:
オンラインで販売も行っているけど、きょうの未明から注文がひっきりなしに入っている状態。70年も女王を務めるというのは、同じ人間として本当にとてつもないことだなと思うので。その大役をずっと背負ってこられた女王さまに、尊敬と感謝の気持ちでいっぱい

1926年4月、のちの国王ジョージ6世の長女として誕生したエリザベス女王。王位を継承したのは25歳の時のこと。1975年、女王が49歳のときには、夫の故・フィリップ殿下と共に来日。関西を訪れ、京都御所や寺を見学し、お茶を楽しむ様子が見られた。

「これが日本の本当のティーですね」

女王にお茶をたてた茶道裏千家の前家元・千玄室大宗匠に、当時の様子を伺った。

裏千家15代 前家元 千玄室 大宗匠:
これが抹茶っていうんですと。女王陛下は指先でつままれて、「これが日本の本当のティーですね、イングリッシュティー&ジャパニーズティー。ジャストナウ、一緒になりましたね」と

裏千家15代 前家元 千玄室 大宗匠:
そのときはびっくりしました。アットホームといいますか、そういう気楽な場をお作りいただき、緊張していた周囲の人もホッとされたような感じでした

西本願寺でエリザベス女王に花束を渡した子供たちのうちの1人で、今は大阪の相愛大学で真宗学を教える佐々木隆晃准教授にも、当時の思い出を聞いてみると…

相愛大学 佐々木隆晃准教授:
花束を渡すときのことに関しては、正直覚えていないんです…。「女王陛下はどうおっしゃいましたか?」という質問に、「サンキューと言わはった」と書いている文章(記事)を見ることができました。ごゆっくりなさってくださいというのが、正直な思いであります

地元紙の報道によると、この後 女王の死から10日間は、童謡の「ロンドン橋が落ちた」になぞらえた計画があるそうだ。女王の棺は13日にロンドンへ運ばれ、約4日間公開安置された後、19日にウエストミンスター寺院で国葬される予定だ。

(関西テレビ「報道ランナー」2022年9月9日放送)






 
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