愛媛・大洲市にある「不思議なスポット」をご紹介。詳しく調べてみると、地域の歴史が垣間見えてきた。

ちょっと奇妙で不思議なスポット…うわさの「ジンメンイワ」に迫る

内木敦也アナウンサー:
大洲市長浜地区の肱川の河口付近に来ています。あちらには「赤橋」という名前で親しまれている橋も見えているんですが、この大洲市内にちょっと奇妙で不思議なスポットがあるらしいんです。どんな所なのか想像がつきませんが、ちょっと探しにいってみましょう!

内木アナウンサーがやってきたのは、八幡浜市との境にある大洲市豊茂地区。人口300人ほどの山間の小さな地区だ。

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内木敦也アナウンサー:
この豊茂地区に不思議なスポットがあるって聞いたんですけど、何かご存じです?

地区の住民:
「ジンメンイワ」のこと?

地区の住民:
やっぱ有名なのといったら、「ジンメンイワ」かね

えっ?ジンメンイワ?

地区の住民:
あっ、人面岩か!人面岩。何か岩がね、山際に人間の顔みたいな形に見えるわけなんよ。それじゃろか

地元の人なら、みんな知っている「人面岩」。どうやら人の顔をした岩のようだ。豊茂地区で生まれ育った松田浩さんに現地を案内してもらった。

内木敦也アナウンサー:
この辺りに人面岩があると聞いたんですけど

松田浩さん:
あります。山腹の中ほどに見えているのが、あれがうわさの人面岩です

内木敦也アナウンサー:
あー!いた!あれですね。目もある。鼻もあって、口もあって。思った以上に人の顔ですね

松田浩さん:
まさに人面岩です

森の中に突如現れた人面岩。遠くからでもはっきり人の顔に見える。人面岩の近くに行ってみることに。

内木敦也アナウンサー:
もっとちゃんとした道かと思ったんですけど、思ったより険しいですね

松田浩さん:
まだまだ、ここは川沿いですからね。河川敷ですから

内木敦也アナウンサー:
まだ序の口ですか、もしかして

松田浩さん:
まだまだですね

生い茂る草木をかき分けながら山道を15分ほど登ると…

松田浩さん:
到着しました。到着です。人面岩

人面岩の姿が見当たらない
人面岩の姿が見当たらない

内木敦也アナウンサー:
ここですか?人面は?

松田浩さん:
どこでしょう

あれ?人面岩はいったいどこに?

内木敦也アナウンサー:
これ?

松田浩さん:
そうです。人面岩の頭上です。ここが

内木敦也アナウンサー:
なるほど。そういうことか

到着したのは、人面岩の頭の上だったのだ。身長173センチの内木アナウンサーと比べてみると、その大きさがよく分かる。

内木敦也アナウンサー:
(メジャーが)これ3メートルなんですよ。結構伸びてますけど、岩、まだ下まで続いていますよね

顔の長さは3メートル以上。面長で彫りが深く、まるでイースター島のモアイ像のよう。

内木敦也アナウンサー:
これって自然にできたものなのか、それとも誰かが作ったのか、どうなんですか

松田浩さん:
それが謎ですね

「豊茂の守護神」道の開通記念で“石工”が制作

いったい誰が、何のために、巨大な人面岩を作ったのだろうか。

米岡幸市さん:
当時の字名が「切石」といいましてね。石を採集する場所だったんですよ

地元の米岡幸市さんは、地区に伝わる人面岩の歴史をまとめている。米岡さんによると、人面岩がある辺りは、江戸時代に今でいう採石場だったそうだ。

米岡幸市さん:
石工さんが少し手を加えて、自然の岩に少し手を加えることで、人間の顔に作っていったんですよ。(完成したのは)1838年ごろです

実は、この人面岩、今から180年以上前に、石を切り出したり加工したりする「石工」と呼ばれる職人が作ったものらしい。

米岡幸市さん:
(石工の)名前は、力の造ると書いて「力造」といいますね。その地区の方は親しみを込めて、「力造さん」と言われとったようですね

「力石力造」は、山間部の豊茂と海辺の地域を結ぶ道が開通した記念に、この人面岩を製作したと伝えられている。今も地元の人たちが定期的に周辺の清掃や草刈りをするなど親しまれている。

松田浩さん:
豊茂の守護神じゃないでしょうかね

松田浩さん
松田浩さん

米岡幸市さん:
私の仲間みたいな気で、毎日通るたんびに見ますし、非常に親しみを持って眺めています。それと同時に、豊茂の宝だなと思っています

人面岩は昔も今も変わらず、この町を行き来する人たちを静かに見守っている。

(テレビ愛媛)