目の前の駐車場を横切る黒い影。正体はクマだ。フェンスを軽々とよじ登り走り去っていった。8月12日の午後1時ごろ、岩手・盛岡市内で撮影されたこの映像。

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盛岡市の中心部ではいま、クマの目撃情報が相次いでいる。17日の夜も現れた。

17日午後7時すぎ、通行人から「クマらしきものを見た」と警察に通報があった。目撃されたクマは体長1メートルほどで、現場から走り去りまだ見つかっていない。

盛岡市内では12日から17日にかけて、合わせて5カ所で目撃された。

クマが目撃された付近の住民:
やはり怖いですね。私も長年盛岡に住んでますけど初めてですね

クマが目撃された付近の住民:
怖いですね。怖いです。出たら大変ですよね

福島ではけが人も…襲われた男性が恐怖を語る

相次ぐクマの出没。17日は北海道でもその姿が捉えられた。暗がりの中をゆっくりと動く黒い影。17日午後9時半ごろ、札幌市にある果樹園に現れたクマの映像だ。体長2メートルほどのオスとみられ、果樹園に植えられているプラムの木を荒らしていた。

また、福島県では17日の夜から早朝にかけて男性2人が相次いでクマに襲われ、けがをした。襲われた男性の一人は、当時の状況をこう証言する。

クマに右手をかまれた男性:
イノシシかなと思ったの。そしたらうなっているのよ。こりゃやばいなと思ったのね

遭遇時の逃げ方とは?専門家に聞いた

この夏の時期に、なぜクマの出没が相次いでいるのか。クマの生態に詳しい専門家はこう指摘する。

森林総合研究所東北支所 大西尚樹さん:
(今の夏の時期はクマにとって)エサが一番少ない時期なんですよ。山の上の方にあまりエサがないので、住宅地に近づいてきている

専門家はもしクマと遭遇した場合、背中を向けて逃げるのではなく「落ち着いてゆっくりと後ずさりする方がいい」としている。

(「イット!」8月18日放送より)