3年ぶりに新型コロナ感染対策の行動制限がないこの夏、猛暑で子どもの熱中症が増加しているという。その傾向と対策を専門家に聞いた。

室内の温度に慣れた状態での炎天下に注意

暑さがより厳しい2022年の夏。熱中症の搬送者も増加する中、子どもの熱中症はどうなのか。

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女医によるファミリークリニック 竹中美恵子院長:
例年よりも増えています。ぐったりしていて、頭が痛い、食欲がない。そういう状況で来られることが多いです。

竹中美恵子院長:
今までコロナ禍で2~3年、夏に外で運動するという習慣がなくなっていて、室内の温度に慣れている。こういう状況で外での活動が急に増えると、自分の体を慣らす時間がないまま炎天下で遊んだり、スポーツをしたりすることになるので、急激な変化に体がついていかなくて熱中症が増えていると思います

皮膚がただれる場合も…プールでは必ず帽子を

保護者が特に注意しておきたいのが、プールだ。

竹中美恵子院長:
プールは首から下は冷たいんですが、水の中に浸かっているので、あまり喉がかわかないんですね。本当はプールの中でも汗はかいていますし、けっこう脱水になってしまって、プールから上がった時に気持ち悪くなってしまうということもあります

さらに警戒が必要なのが日焼け。

竹中美恵子院長:
帽子をかぶらずに泳いでいたりすると、皮膚がただれて火傷の状態で病院に来られることもある。頭に塗る日焼け止めは、かなり意識していないとほとんどの方はつけていらっしゃらないので

水や塩分補給に加え、首や脇などを冷やすと効果的

では、どんなことに気を付ければいいのか。

竹中美恵子院長:
対策法の一番は水分をとること。お水はトイレの前と後とで、サンドイッチで飲んだ方がいいですね。こまめに”ちょこちょこ点滴飲み”での水分補給が一番いいと思います。

竹中美恵子院長:
あとは塩分。塩をなめていただくのもいいですが、塩分チャージのあめ、タブレットの味が苦手というお子さんもいらっしゃる。そういう場合は朝に塩のおむすびを食べるとか、普段のお食事から塩分をとるよう心がける方が、体の中のイオンバランスが整うと思います。

竹中美恵子院長:
あとは首を冷やしたり、脇や太ももの付け根などを冷やす。

竹中美恵子院長:
子どもの好奇心をひくような冷却グッズも売っているので、遊びながら涼めるものをいつも携帯しておくといいと思います

竹中院長はこの他、「大切なのは日照りの強い時間の外出を避けること。午前10時から午後2時など、一番暑い時間を避けての外出を」と指摘する。

猛暑が続く中、子どもの外遊びの際はこまめな水分補給をして、熱中症予防に努めてほしい。

(テレビ新広島)

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