銃撃されて亡くなった安倍元首相の国葬をめぐって、市民団体が、きょう、国を相手に、国葬の差し止めなどを求める裁判を、東京地裁に起こした。

岸田内閣は、7月22日に安倍元首相の国葬を行うことを閣議決定した。国葬は9月27日に予定されている。訴状によると、市民団体側は、憲法や皇室典範などで規定されている「大喪の礼」などの「国の儀式」とは異なり、今回の国葬を行うことについては、「何ら法的な根拠はなく、違憲の行政行為である」と指摘している。

さらに、「内閣は、国会に対して、国葬の意義・要件・必要性についての考え方を明らかにしていない」とした上で、「国会での議論を経て、その承認を得るべきなのに、その手続きを一切省略して、恣意的に国葬を決定した」などと主張。

内閣の裁量権を逸脱していて、違憲・違法に当たるとして、「国葬」実施と、予算支出の差し止めなどを求めている。また訴状では、メディアの世論調査・アンケートなどで、半数以上の国民が反対しているとも指摘されている。

安倍元首相の国葬をめぐっては、先月、別の市民団体が、差し止めを求める仮処分を申し立てている。正式な行政裁判が起こされるのは、今回が初めて。

複数の政府関係者によると、今回の国葬には、アメリカのオバマ元大統領が、出席する意向を示していて、最終調整が行われている。オバマ氏は、2016年に、現職のアメリカ大統領として初めて被爆地・広島を訪れ、安倍元首相とともに慰霊碑に献花するなど、深い関係を築いてきた。

また、フランスのマクロン大統領やドイツのメルケル前首相の出席も調整されている。参列者について政府は、コロナの感染状況も踏まえつつ、6000人を軸に検討されている。

原告団の一員には、経済評論家の植草一秀氏も名をつられている(午後3時半 東京・千代田区)
原告団の一員には、経済評論家の植草一秀氏も名をつられている(午後3時半 東京・千代田区)
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