東京大学は東北沖日本海溝の浅部プレート境界断層の水圧が通常より高いことを初めて発見しこの異常な水圧によって2011年の東北地方太平洋沖地震の際に巨大津波が起きた可能性が高いと発表しました。

東京大学の研究チームは、2011年の東北地方太平洋沖地震の2か月後に取得されたデータをもとに解析を行い、日本海溝に発達してる全長40キロメートルの「浅部プレート境界断層」について、間隙水圧が通常より最大で82%高かったことを初めて発見しました。

研究チームは、異常に高い水圧によってプレート間の固着が弱くなり、深部プレート境界で始まった断層の破壊が浅い場所にある海溝軸付近までつたわりそれによって海底面が大きく変動したことで巨大な地震が起きた可能性を指摘しています。

異常に高い水圧の原因については沈み込んでいる水を多く含む堆積物から「浅部プレート境界断層」に水が供給されたことに加えて、深部プレート境界で始まった断層破壊で摩擦熱が発生し、その熱によって間隙水圧が膨張したことが考えられるということです。

研究チームは「異常な水圧が地震性滑りをもたらし2011年の東北地方太平洋沖地震の巨大津波を引き起こした可能性が高い」として、今後、日本海溝や南海トラフにおける巨大地震の研究に役立てたいとしています。(画像:「JAMSTEC」提供)