フルーティーな甘さとともに、地球への優しさも魅力的なサングリア。
東京・港区にあるホテル「プルマン東京田町」で提供されているのは、ワインの味を残しながら生まれ変わった飲み物だった。

廃棄ワインでノンアルカクテル

「プルマン東京田町」は、これまでも環境に配慮した木製の磁気対応ルームキーを取り入れたり、部屋の電球をLEDに変更するなど様々なサステイナブルな取り組みを行ってきた。

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そして、2022年6月からレストラン「KASA」で新しい取り組みとして始まったのが「0%サングリア」 。抜栓して余った廃棄ワインをアップサイクルした、ノンアルコールカクテルの提供を開始したのだ。

通常、グラスワインを提供する際に抜栓して余ったボトルワインは、品質や安全性に問題がなくても空気に触れ、酸化が進み、風味や香りが変化してしまうとして、全て廃棄せざるをえなかった。

プルマン東京田町 飲料部長・佐藤一徳さん:
月に大体10ℓ程度は今まで廃棄していました。ジャムに作り替えたり、料理などのソースにつかっていたのですが、それだけでは消費しきれなかった

煮込んだフルーツは再び乾燥

今回のアップサイクルサングリアは、ワインの味に合わせてフルーツと数種類のスパイスを一緒に30分ほど煮詰めていくことで、アルコールを飛ばして完成。

ノンアルコールカクテルなので、アルコール感もさほどなく、フルーツの甘みとワインの渋さと苦みがほんのり感じられ、非常に飲みやすい一杯となっている。

さらに、作る際に一緒に煮込んだフルーツは、廃棄せず、再び乾燥。
サングリアと一緒に添えるドライフルーツにすることで、フードロス削減を追求している。

プルマン東京田町 飲料部長・佐藤一徳さん:
廃棄する予定だったワインを使っているので、使うワインが季節によって変わり、それによって味の変化は生まれてきます。事情があってワインを飲めない方達などに楽しんで頂けたら。環境に寄り添っていったり、食品ロスを極力出さないようになっていってくれればなと思います

廃棄ワインゼロを実現すると共に新たな商品価値を生み出した「0%サングリア」。
その味わいには地球と人への優しさが込められていた。

(「Live News α」8月1日放送分)