今回の特集は「産後ケア」について。出産は体へのダメージが大きいだけでなく、退院後から始まる家事や育児で、心身ともに疲れ切ってしまうお母さんも多く、産後ケアの重要性が指摘されている。
宮城県内にも、ケアをサポートする新たな施設が誕生し、お母さんたちの心と体を支えている。

育児は一人で頑張るものではない

仙台市青葉区上杉のビルの一室に、2022年5月に開業した産後ケアサロン「Daisy MUSE(デイジー・ミューズ)」。

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梅島三環子 アナウンサー:
こちらは、どういった施設になるんですか?

Daisy MUSE 佐藤彩那さん:
産後のママが子連れでも気兼ねなく来て、子供を遊ばせたり、育児の指導を受けたり、ママがゆっくりとリラクゼーションを受けられる施設

この日 利用していたのは、夫が単身赴任中のため、一人で2歳と8カ月の2人の子供を育てる佃さん。

母 佃麻実さん:
来る前はイライラしていたけれど、ここに来るとたまっていたものを話して吐き出して、マッサージしてもらって。終わった後に、子供たちがもっとかわいく見える

サロンでは、お母さんの体や心の状態を把握し、セラピストが適切なマッサージを行う。マッサージの時間は2時間がメイン。

その間、東北大学病院で新生児集中治療室(NICU)の勤務経験を持つ看護師が、子供たちの面倒を見てくれる。

母 佃麻実さん:
すごく安心できる家族。自分の母親などには相談できないことも専門に知識を持っていて、ちゃんとした答えが返ってくるので、家族以上のものを感じています

今は新型コロナの影響から、産院での母親学級や沐浴の直接指導が行われないケースも多く、必要なお母さんには日常のケアについてもアドバイスをする。

Daisy MUSE 佐藤彩那さん:
産後ケアは誰でも使っていいと知ってもらいたい。育児は耐えるものでもないし、一人で頑張るものでもない。もっと育児を楽しんでほしいし、もっと社会全体で子育てしていきたい。育児を楽しむために頼ってほしい

笑顔で「また頑張れる」

一方、こちらは宿泊もできる産後ケア施設「ママん家」。2022年6月から、お母さんと赤ちゃんの宿泊利用を受け入れている。施設では、助産師から赤ちゃんのお世話の仕方を教えてもらえる。

ママん家 菊地雅子さん:
子育ての仕方を具体的に、うちの子に合ったやり方を教えてほしいとか、ママが子育てで疲れているところ、休息したいという時に使われている

この日利用していたのは熊澤さん親子。第一子の莉有ちゃんと2泊の利用。遊び方、授乳の間隔、寝かしつけ方など学びや気づきが多かったという。

母 熊澤愛菜さん:
私も主人も関西出身で、最近 仙台に来たばかりなので、知っている人もいないので、近くに頼れるところがない。何をしてあげると楽しいか、何が成長にいいのか分からなかったり模索しながらなので、そういうところを伺えたのが良かった

また、こちらの施設では仙台市の産後ケア事業が適用されるため、仙台市民は料金の一部助成も受けられる。

ママん家 菊地雅子さん:
来た時は疲れ果てて来ます、みんな。必死で頑張ってきたと思う。小さい命を守ってきたので。ここで少し余裕ができるのか、笑顔で「また頑張れる」と帰っていく。ママの心の実家と思って、気軽に立ち寄ってくれるような場所になってくれたらと思う

お母さんを孤立させない。笑顔で子育てを楽しんでもらいたい。
第三者のサポートを受けられる「産後ケア施設」は、新たな育児の選択肢として注目されそうだ。

(仙台放送)